KOBEjazz.jp｜中安航太のルーズジョイント

Nakayasu

Kota

中安航太

Students Jazz Live”Executive Producer
フルバンやコンボに複数在籍し、トロンボーン奏者として活躍
中高生ビッグバンドの演奏指導を行うなど幅広く活躍の若手ミュージシャン

LOOSE JOINT ( ルーズ・ジョイント ) とは？

甲南中学入学と同時に何の因果かトロンボーンを手にする。Count Basieを中心に活動するブラスアンサンブル部にてフルバンを経験。Student Jazz Festivalでは神戸市長賞を受賞。その後甲南大学へ進学、ジャズ研究会の設立メンバーとしてNewport Swing Orchestraに在籍。卒業後、米国留学する事もなく就職。フルバンやコンボに複数在籍し、関西を中心に精力的に活動。プレイヤーに限らず、中高生のイベント“Students Jazz Live”にてExecutive Producerを務め、また中高生ビッグバンドの演奏指導を行うなど後進の育成にも力を入れている。そんな著者が様々な学生/社会人ミュージシャンとの出会いの中で感じた緩やかな"学び"をつづるコーナー。

中安航太 Official Web Site http://www17.ocn.ne.jp/~lj123dah/

STUDENTS JAZZ LIVE WebSite http://sjl.sakura.ne.jp

KOBE JAZZ PEOPLE http://kobejazz.jp/jazz_people/vol15.html

　今回から、「突撃！となりのビッグバンド！」ということで中高生ビッグバンドを紹介していきます。学校の部活でジャズバンドをやっているというのは最近、めずらしくなくなってきましたが、いろんな学校の高校生が集まってバンドをやっているというのは、名古屋でそういうのがありますが関西ではあまり聴かない話でした。なのでどんな感じなのかと見にいってみると、普段は部活で吹奏楽をやっているけどジャズが好きな高校生たちが、社会人バンドのプレイヤーの指導を仰ぎながら、一生懸命にビッグバンドを演奏していました。先日あった、カウントベイシーオーケストラ神戸公演の会場でもメンバーの顔を見つけました。ちょうどセットの間の休憩中でしたがベイシーオーケストラのスイングを聴いて、とても楽しそうにしていたのが印象的でした。そんなJAZZ PARTY ☆ BIG BANDに、話を聞いてきました。途中でしょーもない話に脱線するので、まとめるのがなかなか大変でした(笑)。

JAZZ PARTY ☆ BIG BAND(通称ジャズパ)

JAZZ PARTY ☆ BIG BAND（通称ジャズパ）は兵庫県明石市を中心に活動する、全国でも珍しい、学校の枠を超えた、現役高校生のみで構成されるバンドです。ジャズパは2006年10月に明石市生涯学習センターサークル連盟が主催のイベント、“みんなのまつり2006”の企画により結成されました。同イベントでのデビューライヴ後も地元を中心にさまざまなイベントに出演しています。また、同じく明石を中心に活動中の社会人バンドの方々にご指導を受け、日々練習に励んでいます！団員募集中です。詳しくはH.P.から。

JAZZ PARTY ☆ BIG BAND H.P.
http://www.actv.zaq.ne.jp/ducati_f1_dream/
jazpa/top.htm

◆演奏は自由で大胆に、インタビューは厳かに

　インタビューイはジャズパーティビッグバンド、藤林慶之(b, サブリーダー)さん、辰野彩(ts, コンサートマスター)さん、森さゆり(tp)さん。


中安	：	あの、インタビューだけど・・・。

森	：	（恥ずかしくて）しゃべれないです。。。

中安	：	まず、ジャズパーティービッグバンドの紹介をしてください。

藤林	：	私達ジャズパーティービッグバンドは、明石を拠点に活動する学校の枠を超えた高校生ジャズビッグバンドでぇぇす。

全員	：	いぇぇい。

藤林	：	現在団員を募集中です。練習は毎週水曜日にやっているらしいです。

中安	：	なんで"らしい"やねん(笑)

藤林	：	練習場所は明石市の生涯学習センター分室です。らしいです。人づてに聞きました(笑)。

中安	：	バンドの"売り"は？どういうとこがいいところ？

ジャズパ	：	メンバーが個性的なところです。

中安	：	例えば？

藤林	：	リードトランペットの子のキャラが濃いです。ライブのときに譜面台に変な人形を置いているとか、ライブの打ち上げで追っかけてくるとか。ちょっと変わってますね。

中安	：	他は？

藤林	：	みんな仲がいい。やっぱ同世代が多い。みんな高校生ですけど。

中安	：	いろんな高校の学生がいるんでしょ？

藤林	：	そうですね。神戸の学校も結構いますね。

中安	：	でもやっぱり明石近辺の高校が多い？

藤林	：	そうですね。

中安	：	今後のライブ予定は？

藤林	：	まだ明確に決まっていないのですが（インタビューは昨年9月）、11月8日に明石公園の中の「みんなの祭り」というイベントが、いつも練習している生涯学習センター分室主催であり、それに出演します。

中安	：	メイトジャズオーケストラとか出るやつかな？

藤林	：	そうですね。SF ビッグバンドとかも出ますね。

中安	：	普通で良いねんで。わざわざインタビュー用にキャラ作らなくても(笑)。

藤林	：	えっ。普通ですよ。いつもこんなんです。

中安	：	ほんまかー？(笑)。あと、コンマスから補足はない？

辰野	：	みんな言われちゃいました。

中安	：	んじゃ次。今日はライブだったようですが、(元町ミュージックウィーク)どこでやりましたか？

辰野	：	三井住友銀行前でやりました。

中安	：	どんなライブでしたか？コンサートマスターどうぞ。

辰野	：	楽しかったです。トランペット1stがいなかったんですけど(笑)。めちゃ痛かったんですけど。意外といつもどおり演奏出来て、アンコールももらえましたし、いい演奏になったんじゃないかと思います。

中安	：	どんな曲をやったん？

辰野	：	ルパン三世とTake the A trainとWind Machine、Georgea On My Mind、Dancing Menです！

中安	：	難しい曲ってあった？

藤林	：	Dancing Menは苦戦した。難しかった。テンポがばらばらになっていって、崩れました。。。

中安	：	今日の出来は？

藤林	：	今日はテンポがゆっくりめだったので、意外とみんな落ち着いて出来ました。

中安	：	なるほど、トランペットは？　なんかしゃべったら？(笑)

森	：	（ノーコメント）

中安	：	リズムパートはどうでしょう？

藤林	：	やっぱりウィンドマシーンが早いテンポですんで、しんどいんですけど

中安	：	テンポ300くらいあるもんね。

藤林	：	そうですね。でも今日はちょっとゆっくりめで。それなりには安定したんじゃないかなと。これからはもう少しテンポ上げていきたいですね。

中安	：	カウントベイシーの演奏みたいに？

藤林	：	そんな感じですね。

中安	：	他なんか今日の演奏の感想はある？

藤林	：	演奏終わってから、お客さんから声をかけてもらったことがうれしかったです。

中安	：	どんな声をかけてもらったの？

藤林	：	今日の演奏はよかったよって言ってもらったのがうれしかったですね。

中安	：	アンコールもあったもんね。

藤林	：	そうですね。（感想は）そんなもんですかね。

中安	：	(笑)。アンコールは何を？

藤林	：	特にアンコールは用意していなかったので、お客さんに今日演奏した中からリクエストしてもらって、"Take the A train"をやりました。二回目の演奏になりましたが、一回目よりは安定したと思います。ただ最初ピアノが間違えて、お客さんの笑いも取れてよかったんじゃないかと。

◆学校の枠を超えた部活。楽しいけど苦労も・・・



中安	：	普段明石で練習しているそうですが、どんな練習をしているのですか？コンサートマスターどうぞ。

辰野	：	基本は、藤原さんに(SF BIG BAND)いつも仕切ってもらってるんですけど、たいていは本番に向けて一曲づつ細かくやってきます。

中安	：	練習の時、メンバーは揃う？

辰野	：	部活とかで遅れてくる人もいますけど、最後の1時間はたいがい揃います。

中安	：	いろんな学校から来てるからなかなか時間の調整が難しいよね。なんか社会人バンドっぽいね。

辰野	：	確かに集まり的には、社会人バンドっぽいですね。

中安	：	社会人バンドって、4人とかでやるときあるからね。

藤林	：	僕らもありますよ。テスト前とか。

中安	：	トランペットパートはいつもどんな練習をしているんですか？

森	：	トランペットパートはハーモニーがあるところは、ハーモニー練習をしたりしてます。

中安	：	・・・あとは？

辰野	：	ラッパは一番うるさいです。

中安	：	音量が？

辰野	：	しゃべりが（笑)。いつもめっちゃ笑ってますもん。

中安	：	(笑)。バンドではベースが全体を見渡せるポジションだとよく言われるのですが、ベースの視点からいつもの練習についてどう思いますか？

藤林	：	吹奏楽をやっていたわけではないので、管楽器のことはよく分からないんですけど、まぁ　その曲を練習していくにつれて、まとまっていくのがよく分かります。

中安	：	そういう時は楽しい？

藤林	：	そうですね。やっぱり曲の完成度があがっていくのがわかるので。

中安	：	ベースとしてどうやって支えて行きたい？

藤林	：	やっぱりリズムを安定させて、管楽器が吹きやすいような環境を作りたい。…こういうのMCで言えたらいいのになぁ。

中安	：	だからこういうのをまとめて、レジメでも作っとけばいいんだよ。MCは苦手？

藤林	：	あんまりしたこともないですから。

◆ジャズでつながる仲間の輪。それもビッグバンドの魅力。



中安	：	ジャズの魅力は何ですか？ジャズをやってる理由は？

藤林	：	ジャズの魅力？うーん。どんなバンドでも一緒なんですけど、全員で一つの音楽をつくるっっていうのが楽しい。

中安	：	なるほど。あえてジャズの魅力を・・・

藤林	：	ジャズの魅力？うーん。別にそんな僕個人としては、ジャズという一つのジャンルに対して、特別好きというのではなく、音楽自体が好きなんで。いろいろやっている中のひとつですね。

中安	：	他にどんなことを？

藤林	：	今はジャズしかやってないですけど・・・(笑)。でもクラッシックも聞きますし、レッスンも受けてます。

中安	：	いろいろやっていきたいの？

藤林	：	そうですね。いろんなジャンルの音楽が出来ればいいかと思ってます。

中安	：	トランペットは？ジャズ楽しい？

森	：	楽しいです。

中安	：	どのあたりが？

森	：	どのあたり(汗)？えっと、他のジャンルとは違った、曲調があって、違う魅力があります。

中安	：	たとえばどういうところ？

森	：	落ち着きません拍のとり方も全然違うし。落ち着く感じがあって…。

中安	：	落ち着く？

森	：	落ち着きませんか？

中安	：	いや、まぁまぁ落ち着く曲もあるわね(汗)。コンサートマスターはどう？

辰野	：	私は吹奏楽をやってたんですけど、吹奏楽というジャンルにとらわれずにいろんなジャンルの音楽をやりたいと思って、ジャズを始めたんですけど、ジャズってお客さんと一緒に楽しめるところが大好きです。

中安	：	お客さんも気軽に、演奏者に向かってくれるもんね。双方向が楽しいよね。これからもジャズをやる？

辰野	：	今後はめっちゃ悩んでます。悩み中です。

中安	：	どんな悩み？

辰野	：	ジャズを続けるか、吹奏楽をやるか、迷っています。

中安	：	春からは就職するんやね？

辰野	：	決まれば・・・。落ちましたけど(笑)

中安	：	失礼しました・・・。そしたら"おいでよぉ!"ていうバンドがあったら？

辰野	：	速攻行きます。

うーん。普段はみんな良くしゃべってるみたいなんだけど・・・。最初はインタビューに緊張していた様子。でもそこはさすが高校生。時間が経つにつれて、自由気ままに話だしたのだけど、音楽の話になると、途端に真面目に。次のページでは楽器のことや印象に残ったことなんかについて話てくれました。