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ジャズピープル


ピンク髪の実力派プレイヤー。

 普段は「きゅるぴかー!」と独特な言葉を話すピンク髪のキュートな女の子でありながら、ひとたびアルトサックスを手にすると超実力派のジャズプレイヤーであるユッコ・ミラーさん。不思議なキャラクターと力強いプレイスタイルのギャップが魅力と、今人気を集めています。ここまできたのは、実力もさることながら努力と行動力を惜しまない彼女だからこそ。今回はそんなユッコ・ミラーさんにご自身の活動についてお話をうかがいました。

person

ユッコ・ミラー

2016年9月キングレコードよりメジャーデビューし、テレビや雑誌を賑わす実力派のサックス奏者。キャンディー・ダルファー本人から絶賛され、来日公演に異例のスペシャルゲストとして出演。グレン・ミラーオーケストラのジャパンツアーにスペシャルゲストとして出演を果たすなど国内外で活躍するトップミュージシャンと多数共演。韓国やマレーシアなどの海外でのジャズフェスティバルにも出演するなど、世界的に高い評価を得ている。

interview

「絶対世界的に有名なプロになる!」アルトサックス、そして師との出会い。


──  ユッコさんは神戸に来られたことはありますか?

「もちろんです!昨年もツアーで行きました。私は高校生のときにサックスを始めたんですけど、高校2年生のときに甲陽音楽院のサマープログラムで一週間ほど神戸に行ったのが初めてだったと思います。なので、『ジャズの街』っていうイメージが強くて、すっごく素敵な街だな~って思ってます」

──  最初にサックスを始めたときは吹奏楽だったんですか?

「そうですそうです。初めてサックスを吹いた瞬間に『絶対世界的に有名なプロになる!』って思ったんですけど、『ジャズでいこう!』と思ったのは少し後ですね。家にお父さんが聴いてたジャズのCDが1枚だけあって、それをたまたま聴いたんです。『レフト・アローン』とか『テイク・ファイブ』とかジャズスタンダードの名演が入ってるようなやつで」

──  エリック・マリエンサルさんに師事されてますが、出会いはどういうものだったんでしょうか。

「甲陽音楽院のサマースクールに行ったら同じくジャズを志す友達がいっぱいできたんですよ。その中にマニアックな男の子がいて、『私、ジャズ全然知らないんだけど』って言ったらオススメのCDをいろいろ聴かせてくれたんです。その中にGRPジャズ・オーケストラの演奏もいくつかあって、そのサックスソロがめっちゃくちゃカッコよかったんですよ!で、調べたらエリック・マリエンサルさんという方で。その後もいろんなサックス奏者の演奏を聴いたんですけど、私の中では『この人が一番すごい!』って思ってて。それからずっとこの人に習いたいなって思ったのが最初です」

──  習おうと思って習えるような方ではないんですよね?

「はい(笑)。その頃は全然来日されない感じで。…と思ってたら、ある日大阪にあるドルチェ楽器に行ったら『エリック・マリエンサル来日』っていうポスターが貼ってあったんです!で、来るんだと思って、まずコンサートの主催の連絡先に電話して『エリックに個人レッスンを受けたい』ってお願いしたら断られて」

──  そりゃそうですよね(笑)。

「でも諦められないから、楽器屋さんに相談したら『無理じゃないかな』って言いながらもプロモーターの連絡先を教えてくれたので、お願いしてみたんです。当然やっぱり断られて(笑)。でもどうしても諦められなくて、コンサート当日に会場付近にいたら現れるかもしれないって思って待ってたんです。そこで『レッスンプリーズ!』みたいな感じでお願いしたら、すごく気さくな方で『オッケー♪』って気軽に言ってくれたんです!それでその後、来日するたびに個人レッスンが受けられるようになったんですよ」

「僕たちのツアーに君も参加しないか?」グレン・ミラー・オーケストラとの共演。



──  何よりも行動力がすごいですね。ジャズを始めてすぐに地元でストリートライブもされてたんですよね。

「プロになるって思って毎日必死で練習してたらやっぱりライブしてみたいじゃないですか(笑)。地元が三重なので、ライブハウスとか知らないし、田舎だし、そしたらとりあえず路上ライブをしようかなと。一人で駅前で吹いたりしてましたね」

──  本当にハートが強いというか、アクティブで素晴らしいと思います。

「やりたいと思ったら一直線です(笑)。やらないと気が済まないんですよね」

──  グレン・ミラー・オーケストラのジャパンツアーにゲスト出演されたのも高校生の頃の情熱があったからこそだとか。

「そうなんです!これも高校2年生頃の話なんですが、三重県伊勢市の観光文化会館ってところにグレン・ミラー・オーケストラがツアーで来ることを知ってサックス持って観に行ったんです。もうその頃には『世界のプロになりたい』って思ってたので、『こんな世界のすごい人達がこんな田舎に来るのはチャンスでしかない!』と思って出待ちしたんです。それで皆さんがツアーバスに戻ってくるタイミングでサックスを吹きまくったんです(笑)。『聴いてくれ~!』って感じで。そしたら、みんなが『ワーオ!』って感じですごく驚いてくれて。ジャパニーズの女の子が制服姿で吹いて歓迎してるって思ってくれたんでしょうね、いっぱい話しかけてくれたんです。それで『僕たちのツアーに君も明日から参加しないか』って言ってくれたんですけど、『明日は学校があるので行けませーん』って断っちゃったっていうエピソードがあるんですよ。それから大人になって、テレビ番組でその話をしたら、たまたまグレン・ミラーの日本のプロデューサーの方が観てくださっててオファーを正式にいただいたんですよ」

──  すごい話ですね。

「当時のメンバーの人が今リーダーになってらっしゃって、当時の私のことも覚えててくれて。すっごく嬉しかったですね。夢みたいな話です」

「生き物って感じで、自由なところが大好き」ユッコ・ミラーにとって、ジャズの魅力とは。



──  今年の2月にはシエナ・ウインド・オーケストラのAKB48公認の「ブラバンAKB48!」にもスペシャルゲストとして参加されています。

「ジャズはもちろんですが吹奏楽も大好きなので、日本トップクラスのウィンドオーケストラであるシエナ・ウインド・オーケストラの人たちと一緒に演奏できたのはすごく嬉しかったですね。吹奏楽は吹奏楽で独特の世界があって、ジャズとはまた違った良さがありますね」

──  ユッコさんにとってジャズの魅力とはずばり何でしょうか。

「やっぱり自由なところですね。やっぱりクラシックは譜面が大事なんですけど、ジャズはすっごく自由。ライブのその場で新しい音楽が作り出される感じが好きです。その場のミュージシャンとのコミュニケーションやお客さんとの雰囲気と自分の発した音、それが全部合わさって作品になるという…すごく生き物って感じで、自由なところが大好きです」

──  結構アドリブされますか?

「はい、ほぼアドリブかもしれない(笑)。だから本当に一回一回ライブは全然違うので、是非聴きに来ていただきたいですね」

──  現在はジャズフュージョンをはじめさまざまなテイストの曲を演奏されてますが、デビュー前はモダンジャズを中心に演奏されてましたよね。

「そうですね。最初はモダンジャズばっかりやってたんですけど、エリック(マリエンサル)みたいにフュージョンとかいろんな曲がやりたいなとは思ってて次第にいろんな音楽を取り入れるようになりました。昨年デビューしたときのアルバムには皆が知っている洋楽をアレンジしたものがたくさん入っています。でも、昔チャーリー・パーカーとかを必死で練習したことが今も生きてますね」

──  やっぱり大事ですか?

「ビバップから勉強するのは大事なことだと思います。やっているかやっていないかは聞いたらすぐ分かっちゃうんですよ、フュージョンを演奏していてもアドリブで『あ、この人ちゃんとビバップ勉強しているな』とか分かるんです。フュージョンもジャズの延長線上にあるのでいろいろ知っている方がいろんな展開ができるし、私はやった方がいいと思います。まあもちろん人それぞれなんですけど(笑)」

──  学生さんに伝えたいですね(笑)。これまでもさまざまな活動をされているユッコさんですが、今後のさらなる活動が楽しみです。何かやりたいことはありますか?

「やっぱり高校生から世界で活躍することを目標にしているので、海外進出です。今もいろんなお話が来てるので、海外でもどんどん演奏していって、最終的に目指すのはグラミー賞を取ることです!」

──  それは楽しみです。今日はどうもありがとうございました。

information

[ RECCOMEND MOVIE ]

「Miller Crew」MV/ユッコ・ミラー

大西由希子×川口千里×岩永真奈×長崎祥子『Lover Come Back To Me』

Thriller (Jazz version) Michael Jackson ユッコ・ミラー(大西由希子) Yucco Miller


[ ライブ情報 ]

Jazz Live スタンダーズ
6月18日(日) 和歌山 デサフィナード
時間:open 17:00/start 18:00
出演:五十嵐はるみ(Vo)、ユッコ・ミラー(Sax)、折重由美子(Pf)、中村裕希(Ba)、平山惠勇(Dr)
料金:¥5000+税
ご予約・お問い合わせ:073-441-6166


『ユッコ・ミラーBANDツアー』
6月19日(月) 大阪 梅田 ロイヤルホース
時間:open 17:30/1st stage19:00-/2nd stage 21:00-(入れ替えなし)
出演:ユッコ・ミラー(sax)、半田彬倫(piano,keyboard)、中村裕希(bass)、渡邊シン(drums)
料金:SS=4,500円 S=4,000円 A=3,500円 barcounter=2,000円(別途1ドリンク+1フード)
ご予約・お問い合わせ:06-6312-8958/06-6312-8959(15:00~受付)
インターネット予約はこちら


ひこね市民大学特別講座  戸田奈津子『映画に恋して~シネマラバーズ・トークショー~』
7月2日(日) 滋賀ひこね市民文化プラザグランホール
時間:開場 13:30/開演 14:00
出演:戸田奈津子/司会:五十嵐はるみ/演奏:Jazz Lady Project
料金:一般 1,000円/友の会 800円/高齢者、障がい者、学生 900円
ご予約・お問い合わせ:0749-27-5200


スクリーンミュージックとともに『Cinema Lovers〜映画に恋して〜』
7月9日(月) 大阪 寝屋川市立市民会館大ホール
時間:開場 16:30/開演 16:30
出演:五十嵐はるみ(Vo)、ユッコ・ミラー(Sax)、遠藤真理子(Sax)、REIKO(Vn)、生田さちこ(Pf)、若林美佐(Ba)、
           冨永ちひろ(Dr)
料金:前売 3800円/当日 4000円
ご予約・お問い合わせ:072-823-1221(寝屋川市立市民会館)
◇チケットぴあ(P コード:331-428)☎0570-02-9999
◇ローソンチケット(L コード:52510)☎0570-084-005 *4月29日発売開始


[ リリース ]

ユッコ・ミラー 1stアルバム『YUCCO MILLER』
ダイナミックな表現力とテクニカルな演奏でジャズ・フュージョン界にピンクの衝撃!新風を吹き込む、新星サックスプレイヤー“ユッコ・ミラー”のメジャー・デビュー・アルバム!ジャズの本場ニューヨークにて、一流プロデューサー・ミュージシャンを起用した現地録音。チェット・ベイカー、ウィントン・マルサリス、アート・ブレイキーなどと共に活動したグラミー賞受賞ベーシスト“ロニー・プラキシコ”をサウンドプロデューサーに迎えた、本格サウンド!
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■曲目リスト
  1. Pick Up The Pieces
  2. Little Wing
  3. Shape Of My Heart
  4. Uptown Funk
  5. Miller Crew
  6. If I Ain't Got You
  7. Sponge
  8. We're All Alone
  9. Lagrimas
(*5. 9.は、ユッコ・ミラーオリジナル曲)

■レコーディングメンバー
  Yucco Miller ユッコ・ミラー(sax)
  Lonnie Plaxico ロニー・プラキシコ(bass)
  Marvin Sewell マーヴィン・スウェル(guitar)
  Darrell Green ダリル・グリーン(drums)
  Jeff Hermanson ジェフ・ハーマンソン(trumpet)
  Jonathan Thomas ジョナサン・トーマス(piano,organ,synthesizer)
  Camille Thurman カミーユ・サーマン(vocal)