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ジャズ探訪記関西を中心に、往年の名盤を聴かせるバーから、生演奏も楽しめるレストランまで人気のジャズスポットを紹介!

vol.150
神戸ロバアタ商會

音楽の輪が広がる総合商會!
@神戸・三宮

神戸三宮の夜が更け、賑わいが増す中山手通。
そこにしっかりと存在感を放ちながら、自然と溶け込む門構えのお店が。
それが神戸のみならず関西の様々な「音好き」が集うバー、「神戸ロバアタ商會」さんです。
音楽好きはもちろん、お酒好き、ミュージシャン、お店の方等、色々な方面からよくお店のお名前を耳にする、まさに神戸の「社交場」とも言える素敵空間。
「神戸ロバアタ商會」のマスターである、“會長”の小村建介さんは19歳より神戸でバーの世界へ。独立するまでの10年間研鑽されていたお店のオーナーの「自分で商売をするなら大将にならなあかんで」という言葉を胸に刻み、念願の自分の城を29歳の時にオープンされてから早15年。「ロバアタ」というお店の名前、やっぱりルーツが気になりますが…。

「学生時代から趣味で作っていたロゴのデザインの1つが、今のお店のロゴ(ロバが田んぼを歩いているロゴ)で。あと自分のお店をオープンするなら、どんな名前にするかを友達と話した時にも『ロバアタ』というお題をいただきまして。そういう経緯で『ロバアタ』という名前に愛着があって、この店名にしたんです。」学生時代の友達と語り合った将来の話が現実になるなんて、なんとステキなエピソード!あ、ちなみにお店の電話番号も注目してください…気付かれた読者の方、鋭いですね(笑)。
お店で流れる音楽は日本のムード歌謡からロック、ブラジリアンにヒップホップ、ジャズとありとあらゆる音楽を小村さんがさりげなく流すスタイル。オープン当初は「なんで日本の曲がかかるんだ!」とお客さんからお叱りを受けた事もあったそうです。当時はまだ日本の歌謡曲などを積極的に流すバーが少なかった事もあり、受け入れられるまで少し時間がかかったとの事ですが、お客様も徐々にそういった曲に馴染んでいき、今では色々なジャンルを好むお客様が垣根を越えて交流する場に。

バー営業のみならず、元町のレコードバー「BRAQUE」さん、音楽好きの有志が集まって「黒一門会」というDJグループを結成して各種イベントに出演。また「我が麗しき音楽」というライブイベントも企画(今は単発ライブとして不定期開催)や、「先日は「Jill-Decoy association」、通称「ジルデコ」のライブも開催されました。(コンサートレポート:ジルデコ9 Another Tour〜New Agenda〜 in 神戸
人とお店、音楽を繋ぐ「神戸ロバアタ商會」さんは、まさに音楽の総合商會!小村さんとお話すると、どんどんそういった世界が広がっていくのを感じます。
さて、ここで小村さんに質問。様々な音楽に触れる小村さんが思う「ジャズ」とは?
「難しい質問ですね〜(笑)。でも『ジャズ』って、ジャンル、年代、人種分け隔てなく色々な要素を網羅した音楽だと思うんです。私はクラシックも好きなんですが、クラシックにもジャズを感じる要素や即興演奏もあるし。」
小村さんとお話すると、音楽の輪の繋がりが自然と楽しく増えていくのではないでしょうか。来店された方は“いっぱい”小村さんと話して、お酒は“一杯”だけでなく、二杯、三杯と…(笑)。そうこうしているうちに三宮の夜はあっという間に更けていく事でしょう。