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ジャズ探訪記関西を中心に、往年の名盤を聴かせるバーから、生演奏も楽しめるレストランまで人気のジャズスポットを紹介!

vol.64
Basin Street

神戸の夜に煌めくジャズの宝石
@神戸・三宮

どっかで聞いた名前だなあ…と思っていたら、なるほど、この「ジャズ探訪記」のごく初期の頃にお邪魔したお店。あらためて取材にうかがったのは週末の土曜日、さすがに華やかな雰囲気がいっぱいの神戸・北野坂。いっそ「ジャズ・ストリート」と名前を変えてもいいくらいの神戸ジャズのメッカである。
例によって象ビルの前を抜け、エレベーターで三階へ。ドアを開けると……、あれ?以前と印象がぜんぜん違う。

それもそのはず、当時とはオーナーが変わり、内装も一新されたのだとか。
その新しいオーナーは川崎達彦さん。この名前にピン!ときた人はそうとうのジャズファンかも。そう、「第4回なにわジャズ大賞」を受賞したギタリストなんですね。
ただここからがちょいとフクザツで…。
ある時の川崎さんはもちろん優れたジャズ・ギタリスト、ある時にはジャズライブ・バーのオーナー、またある時にはジュエリー・デザイナーでもあるというフクザツカイキ(失礼)な横顔をお持ちのヒト。しかもジュエリーのデザインアワードを何度も受賞されているという実力派、この日のお客様にも川崎さんがデザインされたジュエリーをつけられたマダムがいらっしゃいました。

そしてこのBaisin Street、そういう雰囲気が似合うお店なんですねえ。
華やかだけど華美ではない。とてもシックでおだやかな、くつろいでジャズを楽しめる空間なのでした。

ひょんなことからオーナーとなって、もうすでに4年。
店内に並ぶ機材は、ほとんどが川崎さんのコレクション。長いキャリアの中で実際にご自身が選び、使用したものを使われているのだとか。ディスプレイされたたくさんのギターももちろん川崎さんの愛器たち。見た目にも美しい楽器を眺めるのは、ミュージシャンでなくとも心豊かになる気がしますね。

おもしろいなあ、と思ったのは、川崎さんが「料理好き」だということで、いかにもおいしそうなデミグラスソースのかかったハンバーグもご自身で作られるのだとか。スコッチのシングルモルトの品揃えや食事のおいしそうなことは料理好きならでは、「料理はアドリブですから」との言葉にはまったく同感。アドリブあり、アレンジあり、インタープレイあり、まったくジャズと料理は似ていますね。しかもそこにジュエリーデザイナーのセンスが加わるわけで、僕としては「天は二物を与えず」なんて言葉は信じられなくなってしまうわけですが。

時を経て、新たにアレンジし直された「Basin Street」。
ここは、神戸・北野の夜を彩る宝石なのかもしれませんね。