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魅力あるボーカルを神戸から。シンガー・小関ミオ

柔らかなフランス語と日本語が耳に心地いい音楽。2016年から神戸を拠点に活動するシンガーの小関ミオさん。兵庫県内を100会場巡るライブツアー「HYOGO 100 LOVE♡LIVE」は、11月10日 神戸 クラブ月世界にてファイナルを118会場目で迎えた。繊細かつ情熱的な彼女の声は、強い想いや地道なライブ活動が作ってきたもの。今回は、そんな小関ミオさんの活動や考え方に迫りました。

person

小関ミオ

日本語・英語・フランス語を織り交ぜた独自のボーカルスタイル。多くのテレビCMソングなどで活躍。ENVIE名義で数多くの詞曲提供も手がける。2013年からパリでの音楽活動を経て、2016年神戸にて活動をスタート。阪急百貨店フランスフェアに出演、開館54年にして史上初の神戸ポートタワー最上階展望フロアでのパノラマライブを公演。音楽活動の他、夏木マリ主宰の舞台《印象派Neo vol.3》東京→京都→パリ・ルーブル美術館での公演に出演。兵庫県内での100本ライブ「HYOGO 100 LOVE♡LIVE」が無事終了と思いきや、全国47都道府県にある全791市を巡るライブツアーがスタート。音を街へ届けるというスタイルを貫き、20年構想で精力的にライブ活動を行っていく。

interview

「あなたの声は神戸に合う」、一通のメールから始まった神戸での活動。


── 小関さんは元々千葉県ご出身ですよね。神戸に来られたのは、音楽イベントブランド「In The Mood」を主宰している波戸岡さんに誘われたのがキッカケだとおうかがいしました。

小関「そうなんです。昨年までは作詞作曲の仕事とかCMの曲を歌ったりとか、ずっと裏方の仕事をしていました。あるCM曲がwebだけで流れるものだと思っていたんですけど、関西ではテレビCMでも流れていたらしくて、それを見た波戸岡さんから一通のメールをいただいたのがキッカケです。深夜のテレビCMを観て、この声誰だろうって、それから見つけるまで調べてくれたんです。ぜんぜんネット検索にも出てこなくて一生懸命探してくれましたが、かなり苦労されたそうです。神戸に絶対合う歌声なので、一度自分のイベントに出演して欲しい”という内容でした。それが波戸岡さんが主宰している音楽イベントブランド『In The Mood』でした。今まで裏方しかやってきてなかった私を見つけてくれたのがすごく嬉しくて、じゃあ一回会いに行きますって初めて神戸に来たのが2016年9月27日のことです。」

── 最初はイベント出演依頼だったんですね。そこから神戸を基点に活動するようになったのは?

小関「初めてイベントの打ち合わせで神戸に来たときに、『この会場でライブをやって欲しい』と連れてきていただいたのが神戸三宮にあるクラブ月世界だったんです。東京でも大きな会場でライブをした事が無かった私がこんな大きな場所で、しかも知人も友人もいない神戸でなんて絶対無理です!と言ったら、『じゃあ一年かけてやってみましょう!』と。『とにかく1人でも多くの方々に聴いていただけるように、路地裏の小さなバーで投げ銭ライブから初めていきましょう!一年かけてクラブ月世界でワンマンライブを開催しましょう!』と。そして神戸でのライブ活動を路地裏から始めたんです。」

── 映画のような話ですね。そこから「HYOGO 100 LOVE♡LIVEツアー」が始まったんですね。あれから約一年、単純計算で3日1回はライブをしたことになりますが大変ではなかったですか?

小関「毎日が発見と気づきの連続でとにかく充実していました。最初は無理だと思っていましたが、本当にありがたいことに兵庫県の皆さんに育てていただきました。最初は一人や二人のお客さんから始めたので、だんだんと私の事を知ってもらえてきてる実感があって嬉しかったです。」

── 音楽ジャンル的にはフレンチポップスなんでしょうか。

小関「元々はそうですね。でももう境目とかないじゃないですか。たとえば『I Love Paris』はアメリカで作られた曲ですけど、フランスでも歌われていますし。逆にイブ・モンタンの『枯葉』はジャズのスタンダードにもなっているし。シャンソンと言われる曲でもジャズであり、ソウルでもあると思います。フランス語で歌うジャズにも今は挑戦しています。そうやって日本にも新しいスタンダードが生まれたらいいなぁと思うし、一番は聞いてる方が面白い、楽しい!って思ってもらえたら嬉しい!」

いいことも辛いこともあった、フランスでの武者修行時代。


── 小関さんは2013年に渡仏されていますが、やはり音楽の勉強をするために行かれたのですか?

小関「そうです。元々クラシックバレエをやっていて、将来はパリで絶対にバレリーナになろうと思っていました。フランスに住むなら必要だなって、小さい頃からフランス語を勉強していたんです。結局ダンスの道じゃなくて音楽の道を選んだんですけど最初は日本語で歌詞を書いてJ-POPを歌ってたんです。でもこれじゃ通り一遍で、自分じゃなくても歌えるんじゃないかと。それで自分にしかない魅力ってなんだろうと考えていたら、フランス語だ!ってたどり着きました。まず今まで日本語で書いてた歌詞のサビの部分にフランス語を取り入れてみました。そうしたら、なぜか東京のライブでお客さんが少しずつ増えていったんです。私の声にはフランス語の響きがすごく合ってると言われたりしました。もっとフランス語を自由自在に音楽に取り入れたい、これはもう行かなきゃ、と貯金はたいてパリに行きました。パリではストリートやバーで歌ったり、現地のミュージシャンとセッションやツアーを重ねて、いわゆる武者修行をしてました。」

── 帰国するのに躊躇はなかったですか?

小関「海外で活動してみたからこそ、日本での実績の大切さも身にしみました。日本に帰ってきてからフランスでの経験が本当に活きてるので、本当に行ってよかったし、また仕事でパリに行くぞって目標も出来ました。今はパリで自分が学んできたものと、ジャズだったりヒップホップだったり、色んなジャンルと組み合わせる楽しさも覚えてきました。」

── 小関さんは楽曲提供なども多数されていますが、曲作りを始めたのはいつぐらいですか?

小関「社会人になってから、広告代理店に勤めている友人から『某ウェブCMなんだけど、フランス語の曲が欲しいから、ミオ作れない?フランス語も歌も上手かったよね』なんて軽く言われたのがきっかけです。できもしないのに、いいよ~って(笑)。そこからDTMを独学で始め、”あ、曲作りって楽しいかも”と。」

神戸発のアーティストとして。これからの小関ミオの活動。


── お話をうかがっていると、人との出会いとチャレンジ精神の強さを感じます。

小関「これまで辞めたことも多かったけど、唯一続けてこれたのが音楽でした。音楽は聞いてもらうものじゃなくて届けるものだってことを兵庫県100箇所ツアーで身を持って学びました。とにかくこれからも自分の足で一生懸命届けていこうと思います。夏木マリさんの舞台に出演した時、マリさんを始め、間近で素晴らしい表現者の方々の生き方や努力を見て学んで、付け焼き刃の表現は陳腐なんだなと実感しました。だから、これから苦労もいっぱいあると思うけど、そういうのがすべて表現力に繋がるのなら全然怖くないです。」

── それがライブ100本プロジェクト「HYOGO 100 LOVE♡LIVE」にもつながっているように思います。

小関「本当にそうですね。街の移ろいを感じながら、音楽を届けられるって本当にすごいことだなと日々思います。この一年間、ライブを兵庫県内118会場でやらせて頂いて、色んな土地に行って、初めてわかったことや初めての経験が本当に沢山ありました。これから全国791市を回ったらもっともっと色んな出会いや発見があると思うし、もちろん大変なこともめちゃくちゃいっぱいあると思いますが、きっとその先に表現者として成長した自分で舞台に立っていたいです。」

── 神戸の街は、小関さんにとってどう映っていますか?

小関「最初は身寄りも知人もおらず完全アウェイでしたが、今では最強のホームです。神戸の街に育ててもらいましたし、今回の企画は神戸の波戸岡さんと、神戸の人達とじゃなきゃ実現しませんでした。神戸の人達は、人と人の絆が深くて、みんな人を大事にしていて、本当にあったかい。街も景色も全部素敵だけど、とにかく人が素晴らしいと心から思います。他の地域のミュージシャンに、もっと神戸に来て欲しいです。とにかく音楽が似合う街。もっと音楽で溢れたらいいなと思います。」

── 既にさまざまなことにトライしている小関さんですが、これから挑戦してみたいことはありますか?

小関「神戸発のアーティストとして全国791市ツアーを回ること、あと、フランス語のラップを乗せた曲を作っていずれはフランスでもリリースしたいなと思っていたり、あとは様々なシチュエーションに合わせた楽曲集作りたいなとも思っていたり、色んなお店でライブさせて頂くので、フランスだけじゃなくてイタリア、ドイツ、スペイン、中国、色んな国の曲をレパートリー増やしたいなと思っていたり、たくさんあります笑!」

── 今後のご活躍も楽しみにしています。今日はどうもありがとうございました。

information

[ RECCOMEND MOVIE ]

小関ミオ - Pas Pas Pas (full version)


[ リリース ]

2nd シングル「DANSER DANSER(ダンセダンセ)」
小関ミオの2nd シングル「DANSER DANSER(ダンセダンセ)」は全フランス語詞の大人アーバンダンスチューン!一度聞いたら病みつきになるフランス語の響きは必聴!新進気鋭のミュージシャン六嶋啓太(Gt.)や三好タケル(Pf.)、フレットレスベースの名手 泉尚也がサウンドを支えます。ライブツアーという旅を通して生まれた「Love it」、最愛の母親を想って生まれたバラード「逢いたい」など、等身大に今を生きる小関ミオの魅力満載の1枚。

 (収録曲)
 1. Intro – Je te veux 〜あなたとふたりで〜
 2. DANSER DANSER
 3. Love it
 4. Interlude – In my dreams
 5. 逢いたい

 2017年11月22日(水)発売 TRNT-006 TRENTE RECORDS JANコード 4571298551865
 https://trente-records.stores.jp/items/59d220b9428f2d26370013ae


1st EP「Before Monday(ビフォーマンデー)」
小関ミオ初の全国流通作品。 表題曲「Before Monday」は 6月度 Kiss FM KOBE 邦楽推薦曲HOTRAXX EXTRA選出!オーガニックヒップホップサウンドをベースに日本語、英語、フランス語の3つの言語が自由にフロウしていく新感覚のアシッドフレンチ。今作にはなんと、幻とも言われる美輪明宏訳詞のシャンソンの名曲「愛の讃歌」も収録。ドラムンベースからシャンソンまでが 一つの物語のようにドラマティックに展開していく。

 (収録曲)
 1. Intro - Pierrot le fou
 2. Before Monday
 3. 自転車とラジオ
 4. Pas Pas Pas
 5. Interlude - Another Voyage
 6. 愛の讃歌 (訳詞:美輪明宏)

 2017-6-13発売 TRNT-005
 https://trente-records.stores.jp/items/59d220b9428f2d26370013ae