「15年前に神戸でやってたジャズイベントっていうのは、神戸ジャズストリートぐらいしかありませんでした。そこからいろんな方々と出会って現在に至るという感じですね。もちろん、ジャズに限ったことではありませんが、人との出会い、タイミング、継続していくことで本当に小川が大河になっていくという手ごたえを感じています。
たとえば、今年で24回目になるJAPAN STUDENT JAZZ FESTIVALにしてもそう。主催されている日下雄介先生(ジャズピープルvol.07)と出会った頃はいろんな会場で転々とされていて、それなら一緒にやりましょうと。当時、大人向けのジャズイベントはありましたが、学生にアプローチするイベントというものはありませんでしたから、文化的にも大変有意義なものだということで、ご協力させていただきました。
なかでもやっぱり震災の年のSTUDENT JAZZは忘れられませんね。建物はほとんど潰れてしまっているなかで、西山記念会館というJFEスチールさんが持っている会館を貸してくださって。本当に大変でしたが、無事やることができて子供たちもすごく喜んでいたので、とても記憶に残っています。その年は小曽根実さんをゲストにお呼びしていたのですが、サプライズで息子さんの小曽根真さんも東京から駆けつけてくださって。あれは本当に感激しました。
ジャズに関わってる方々というのは個性的で熱い方が多くて、これまで名前を挙げた方々もそうですし、ジャズストリートの末廣委員長やボーカルクィーンコンテストの今井さんにしても、皆さんが本当にジャズをお好きなので、一緒にお手伝いさせていただけるというのは非常に光栄です。そこが普通の行政の仕事ではできない楽しさだと思いますね。
主催の方たちや民間で頑張ってらっしゃる方々との大きな違い、そしてこれが私たちの仕事の本位だと思うんですが、一番の目的はやっぱり『神戸の街のブランディング』ですよね。それを基本にして私たちは動いているわけで、利潤追求ではく、神戸に住む方々、神戸に遊びに来られる方々に「神戸ってオシャレな街やなあ」と思ってもらえることが大切。ジャズという文化はそういう意味でも大きな切り口になっていると思います」 |