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ジャズピープル

ヴォーカルも一つの楽器。アンサンブルの輪の中に。

 今回インタビューしたのは7月にCDリリースを控えるジャズヴォーカリストAyakoさん。ピアニストぱくよんせさんに師事し、メキメキと力を付けている、期待のヴォーカリストです。ヴォーカルが前に出過ぎるのではなく、他の楽器と溶け合っていくようなスタイルを今は追求しているそうです。Ayakoさんのこれまでのことや7月にリリースを予定している作品のこと、これからやっていきたいことなどについてお話を伺いました。

person

Jazz Vocalist Ayako

キュートながらも妖艶な深めの歌声が魅力。 性別や年齢を問わず、 聴くものを惹きつけるJazz Vocalist。3歳よりクラシックピアノに触れながら モデル・ミュージカル・NHKメディア等 子役として活躍。
一度引退するものの、大阪市立大学時代に モデル・MC・ダンス等でステージへ復帰し、2015年にはPops&Jazz Vocalistとして 音楽に軸足を置き始める。2017年2月より、 Jazz Pianist ぱくよんせに師事。 本格的にJazz Vocalとして活躍の場を 広げている。
現在、ソロ活動に加え 自らマネージメント、プロデュースするFunkjazz・Electro swing jazzをベースと した音楽ユニット『amso+(アムソプラス)』、世界的に注目を浴びるダンスチーム "D-train★The Lockers Family"の vo.としても活躍中。

interview

やり残したことは歌を唄うこと。腰の怪我が人生の転機に。




── Ayakoさんのことを教えてください。音楽を始めたのはいつからですか。

Ayako「3歳から高校生までクラシックピアノをしていました。」

── 歌を唄うきっかけは?

Ayako「幼少のころ体が強くなく自宅でテレビを見ていることがあり、その時にテレビでたくさんのアイドルが歌っているのを観て、華やかな世界に憧れがありました。それもあってか、子どものころにミュージカルをやっていました。ただ、受験をきっかけに一度、止めてしまいました。音楽はピアノを続けていましたが、大好きな筈の音楽が負担になってきてしまい、それで一度音楽を完全に止めてしまって。大人になるとともに普通に働いていました。」

── それがどうしてジャズを唄おうと?

Ayako「ただふとした時に、このまま働いて人生終わってしまったら"やり残したことないかな"と思う出来事がありまして。それは腰のヘルニアになってしまって、通勤もできないくらいの重症で、仕事が出来なくなってしまいました。自宅で1年間くらい療養をしている時、”やっぱり健康は大切だ”と痛感したのと”人生は一度きりなので、人の顔色ばかり窺わずに自分の意志をもって生きよう“と。これからどうしようかと考えたとき、そういえば学生時代に歌を唄いたかったなと思い出しました。歌を唄ってステージに立つのを想像したとき、これからずっと続けていける無理なく自分が寄り添えるようなものがいいなと思いました。私の中ではそれがブルースだったり、ジャズだったんです。」

── ブルースも唄われるのですか?

Ayako「最初はブルースをちょっとやっていましたが、だんだんブルースの発展したジャズの魅力に惹かれていきました。当初はブルージーなジャズが好きでした。ブラックミュージックなどもそうですね。そのまま自分のスタイルを追求していくうちにコンテンポラリージャズが好きになりました。今はグレッチェン・パラートというティアニー・サットンのお弟子さんなのですが、その方の歌い方とか世界観が好きで、私もコンテンポラリージャズを目指していきたいと思っています。」

── ヴォーカルで表現するコンテンポラリージャズってどういうものなのでしょうか。

Ayako「クラシックピアノをやっていたというところで、ピアノはドビュッシーやラヴェルなど幻想的な感じの官能的な不協和音が出るようなピアニストが好きで、それとコンテンポラリージャズが私の中ではリンクしているんです。ピアノを押し出したヴォーカルものの作品を作りたくて、楽器演奏者が自由に弾いている中で、その上に"フワッ"と乗っかっるような歌い方をしたいと思っています。」

── ヴォーカルと言えば、前に出て唄う印象がありますが。

Ayako「もともとブルースをやっていた時は、言葉を訴えかけるような感じだったりとか、ヴォーカルが前に出てくる感じで歌っていたと思います。そうではなく、ほかの楽器とも溶け合っていくような歌い方もしていきたいなと。それが今の私のスタイルだと思っています。」

── それはアンサンブルの輪の中の一つにヴォーカルがあるというとらえ方ですか。

Ayako「そうですね。どのようなスタイルでも勿論、アンサンブルは大切ですが、とりわけ寂しがり屋だからですかね(笑)一緒に気持ちよく溶け合えるのがいいなと思って。もちろんビッグバンドのセンターでスイングジャズを唄うのもかっこいいし、大好きなのですが、今私の中でやってみたいのは冷たい水に浮かんでいるような…技巧的だが穏やかで官能的な…そういう音楽ですね。」

── ところでAyakoさんはピアニストのぱくよんせさんに師事しているとか。

Ayako「金沢に一昨年ライブに伺った際に、あるピアニストさんが共演してくださって。当時ジャズを歌い始めたころで、もっとジャズを勉強したいと思っていましたので、何方かに師事しようと思っていました。それでそのピアニストの方に聞いたら、近い世代の方が良いのでは、とぱくよんせさんをご紹介いただきました。そこで早速ご連絡し、"一度レッスンをしてみましょう"ということになって、1~2か月はレッスンをしていたのですが、その時の私の情熱を買ってくださって、それで生徒ではなく、弟子という形にしていただき、現在一緒に活動させていただくようになっています。それが去年の7月です。私は感化されやすい性格なので、歌の先生に習うとその方の個性が良い意味でも悪い意味でもついてしまうのではと思ったので、ピアニストの方だと、現場での共演者とのやり取りも感覚を通して分かりますし、違う視点での助言がいただけると思いました。」

── 普段からジャズを聴きますか?

Ayako「はい。好きでよく聴きます。ヴォーカルものだけでなくインストもよく聴きます。私はエロール・ガーナーという方の作品をよく聴きます。このピアノの雰囲気にどうやって歌をのせようかと考えたりしています。ピアニストのメロディーを聴いて、同じように歌えるかなと口ずさんでみたり。」

── ピアニストのお話が出ましたが、Ayakoさん自身は今でもピアノを弾かれるんですか。

Ayako「凄くブランクがあるので、人前で弾けるほどではないです(笑)ただ、こんな風に弾いて頂きたいな、などと伝える為の助けにはなっていますし、自分でも弾き語りの出来るよう、計画中です。」

── 普段はどんなジャズを唄いますか。

Ayako「どのジャンルがお好きな方にも馴染みやすいような有名なスタンダードの曲をやることが多いですが、共演者の方の協力を基にジャズ好きな方や玄人よりのインスト好きな方にも気に入って頂けるようなナンバーを心がけています。」

ジャズを知らない人にも聴いてもらいたい。師匠ぱくよんせとの共同作業。



── 近々、作品をリリースされるとうかがいました。

Ayako「7月12日に発売予定です。デザイナーの両親の元育った為拘りが強く、現在ジャケットをどうするかなどを熱心に詰めています。音源もあと少しというところですね。9曲を予定しています。」

── レコーディング作業はどのくらいかかりましたか?

Ayako「実は二日程で終了しました。本当に日本の同世代のミュージシャンで世界にも通用するんじないかという程の素晴らしいミュージシャンの皆さまと一緒に作りました。それは私の師匠であるぱくよんせさんの協力が大きいです。ドラムの方も関西出身で、関東で活躍する方などに協力してもらいました。楽器自体の録音は5時間。残り1日で私がゆっくりと唄入れをしました。」

── 今回の作品の曲選びは?

Ayako「この曲をCDに入れたいというのを決めて、それをこういう風なアレンジにしたいとぱくさんに伝え、本格的にアレンジして譜面に起こして頂きました。」

── 今回は全てぱくさんがアレンジされたのですか?

Ayako「はい。リクエストや小さなアイデアを私が提案し、私の意思を全て汲み取った上で、描いた通りのアレンジを全てぱくさんがやってくださいました。」

── オリジナルを入れていないのですか。

Ayako「そうですね。今回はオリジナルではなく、ジャズかジャズ・スタンダードのものです。クラシカルなものからコンテンポラリージャズよりアレンジなど、多岐に渡っています。」

── 今回出の作品で聴いて欲しいポイントはありますか?

Ayako「私のテーマ曲としている曲がありまして、“Why don't you do right”というほぼ毎回ライブで歌う曲があるのですが。こちらをめちゃくちゃセクシーに仕上げて欲しいとリクエストし、出来上がった曲もめちゃくちゃセクシーだと思います。これは是非聴いて頂きたいです‼楽曲全体のセクシーさとヴォーカルが乗っかったセクシーさの両面から聴いて頂きたいです。」

── リリースに合わせて、ライブの予定もあるとか。

Ayako「リリースに合わせてのライブは大阪と祇園と東京でライブを行います。神戸でのライブは今のところ予定していませんが、今後神戸でも唄う場所を広げていきたいです。普段の活動の中では6月はBorn Free(神戸市東灘区)さんで初めて歌わせていただきます。神戸はジャズの街というくらいですので、神戸でも認められるヴォーカリストになりたいです‼」

── これからやっていきたいことはありますか。

Ayako「私がそうであったように、ジャズやクラシックとなると最近のポップスと比べると関わりが少ない方もいらっしゃるのかなと思う事があります。ジャズの生演奏を聴きに出かけることを躊躇される方もいらっしゃると思うのですが、もっと気軽にお越しいただきたいですし、あらゆる境界線を私は引かないようにしたいです。ただ、ジャズは歴史があって伝統芸能なので、しっかり歴史を理解し、ジャズというものを自分の中で確立させた上で、いろいろな音楽と交わっていく必要があると思っています。難しいと思わずにみなさんに聴いていただけたらなと思っています。」

── どんな人に聴いて欲しいですか?

Ayako「ジャズを知らない方のイメージは、もしかすると凄く退屈で、暗くて、分かりにくい、といったものかも知れません。そればかりではなく、もっと情熱的なものもあるし、もっとある意味キャッチ―なものもあるし、ジャズは制限のある中でのとても遊びに満ちたカッコいいものだと思っています。ジャズを知らない人にも是非聴いて頂きたいですし、ジャズをもっと広めたいです。そのためのアプローチとして、もちろん歴史的なスタイルをきちんと理解した上で、私らしく新しいことを表現していきたいです。そして、あ~やっぱりAyakoのライブは今日も楽しかったなぁ、と思って頂けたなら本望です。」

── 新しい作品がとても楽しみですね。本日はインタビューありがとうございました。これからの活躍を祈念しています。

information

[ Live Information ]

Jazz Vocalist Ayako First Album リリースライブ
[大阪]
日時:2018年7月12日(木) 19:00 OPEN 1st 19:30 2nd 21:00
場所:ミスターケリーズ http://www.misterkellys.co.jp/
料金:¥3,500 + 2order制 入れ替え無
出演:vo.Ayako pf.ぱくよんせ ba.光岡尚紀 dr.梶原大志郎

[京都]
日時:2018年7月13日(金)
場所:Baja Bluet http://baja-bluet.com/
料金:19:30 Open 20:00 Start
出演:vo.Ayako pf.ぱくよんせ

[東京]
日時:2018年8月21日(木) 19:00 OPEN 1st 19:30 2nd 21:00
場所:青山zimagin http://zimagine.genonsha.co.jp/
料金:¥3,500 + one order制 入れ替え無
出演:vo.Ayako pf.ぱくよんせ ba.大塚義将 dr.岡本健太

※その他、ライブ情報はwebサイトにてご確認ください。