コンサートレポート バックナンバー
KOBE MUSIC STATION vol.60
気軽に良い音楽を楽しんで欲しい、
富士通テン主催の音楽イベント。
「地元神戸の方々に気軽に良い音楽を楽しんでもらえる場を提供したい」「若手ミュージシャンに発表の場として活用してもらいたい」という想いから1994年にスタートした富士通テン主催のチャリティーコンサート、神戸ミュージックステーションも今回で60回目を迎えました。コンサートの入場料は、福祉施設・団体への楽器や音響機器の寄贈をはじめ、さまざまな社会貢献活動へ活用しています。
今回は第1部に権上康志クインテット、第2部に魚谷のぶまさトリオとヴォーカルの小柳淳子さんをお迎えしての開催となりました。偶然にも1部、2部ともにバンドを率いるバンドリーダーがベーシストという組み合わせ。若手ながらも骨太な音を聴かせてくれる権上さんと大人のジャズを楽しませてくれる魚谷さん、それぞれ個性の異なる二人のステージを目当てに多くのお客さんが足を運んでくださいました。
first 第1部 権上康志クインテット ページトップへ

第1部はベース、ピアノ、サックス、トランペットで構成された権上康志クインテット。今回は「2管のクインテットでジャズベースの巨人たちの残した名曲、愛奏曲に挑みます」とのことで、まずはチャールズ・ミンガスの“ハイチ人の戦闘の歌”で観客の心を掴みます。ベースの太い音でイントロが始まるこの曲はリフもソロもとにかくベースが格好良く、この曲でベースの魅力に気付いた方も多いのではないでしょうか。骨太なジャズを聴かせてくれた後は軽快な“Third Plane”、スタンダード・ナンバーの“Stardust”、サム・ジョーンズの“デル・サッサー”とさまざまな名曲を披露してくれました。
関西の若手プレイヤーが集まったクインテットだけに、フレッシュな魅力に溢れたステージでした。

演奏曲リスト
1. ハイチ人の戦闘の歌(チャールズ・ミンガス)、2. Third Plane(ロン・カーター)
3. Stardust(ホーギー・カーマイケル)、4.DelSasser(サム・ジョーンズ)
second 第2部 魚谷のぶまさトリオ ページトップへ

第2部は3枚目のアルバム「とびだせ!JACK参」をリリースしたばかりの魚谷のぶまさトリオが登場。1曲目から大人の余裕を感じさせるプレスリーの“監獄ロック”で楽しくスタート。軽妙なトークで会場を湧かせつつ、高岡正人さんのピアノがたまらない“Tea For Two”や能勢英史さんのギターが心地良い“Johnny Guitar”など、アルバム曲を中心に大人のジャズをしっとりと聴かせてくれました。
中盤の“Everything Happens To Me”からはゲストボーカルの小柳淳子さんも登場し、ハスキーで伸びのある歌声で一気に会場を魅了します。なかでも“After You’ve Gone” は素晴らしいスキャットでラストにふさわしい盛り上がりで会場も白熱。
アンコールでは1部の権上康志クインテットと魚谷のぶまさトリオ、小柳淳子さん全員による“Route66”。まさに今日限りの贅沢セッションに会場も手拍子で応えます。終始和やかな雰囲気に包まれて、神戸ミュージックステーション第60回目も大成功で終えることができました。

演奏曲リスト
1.Jailhouse Rock、2.Tea For Two、3.Something Gotta Give、4,They Can’t Take That Away From Me、5.Johny Guitar
6.It’s Impossible、7.Falling Love With Love、8. Everything Happens To Me、9.When I Fall In Love、10.You and I
11 After You’ve Gone、[アンコール]Route 66
comment コメント ページトップへ
権上康志さん(権上康志クインテット)
権上康志さん(権上康志クインテット)
会場の風月堂ホールはレトロな雰囲気でとても素敵ですね。会場のお客さんも熱心に聴いてくださって、演奏していてとても楽しかったです。個人的にはチャールズ・ミンガスの「ハイチ人の戦闘の歌」がこんな広い会場で演奏できたのが嬉しかったですね。
今回のメンバーは関西で活躍してる若手ミュージシャンばかりなので、これをきっかけにもっと多くの方が若いミュージシャンも元気だな、いいなと思っていただければ幸いです。
今日はどうもありがとうございました。
小柳淳子さん
小柳淳子さん
魚谷のぶまさトリオとは高槻ジャズなどでよくご一緒させていただいてます。風月堂ホールも久しぶりなので、楽しみにしていました。
魚谷さんたちがアルバム曲をたっぷり演奏したのでちょっと時間が押しちゃいましたが(笑)、今日はとても楽しかったです。
魚谷のぶまささん(魚谷のぶまさトリオ)
神戸ミュージックステーションには何度も出演しているので、僕もお客さんも「おなじみ」と言えるくらいよく知ってるんじゃないでしょうか。風月堂ホールは石造りなので、雰囲気も含めてとても演奏しやすいですね。
今回は新しいアルバムを中心に楽しく演奏させてもらいました。アルバムはいつ聴いても楽しめる作りになっているので、是非聴いてみてください。
魚谷のぶまさTrioの3年ぶりの新作、10年目の集大成 「とびだせ! JACK参」が発売!
とびだせ! JACK3 魚谷のぶまさ Trioとびだせ! JACK参

収録曲

1. They Can't Take That Away From Me/2. Fotografia/3. A Gal In Calico
4. Dark Eyes/ 5. Johnny Guitar/6. Pitter Panther Patter/7. Bella Notte
8. Because Of You/ 9. It's Impossible/10. You Took Advantage Of Me
11. My Baby Just Cares For Me/ 12. Let Me Call You Sweetheart
13. Hallelujah I Just Love Her So
メンバー

Bass : 魚谷 のぶまさ/Piano : 高岡 正人/Guitar : 能勢 英史/Vocal : 古田 照美

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本作品は、富士通テンの録音スタジオ スタジオフォルテでレコーディングされました。
レコーディング風景