スタジオfの録音レポート

MASAX-274

MASAX-274

no.35

長島雅枝(旧姓:坂田雅枝)さんのサックスとヴォーカルについて教えていただきました。

●メーカー、型番
YAMAHA YAS-62
●選定理由、入手経緯、思い入れ
以前はSelmer series 2・Martin Elkhartを使用していましたが、Selmerはパワーはあるが重く、Art Pepperも使用していたことで有名なMartinで繊細な音色と軽めの操作性でしたが、私のプレイスタイルとのギャップを感じ始めました。
ヤナギサワやヤマハなどの国産の楽器を探し求めている中で、生産当時(約30年前)は絶大な人気だったモデルと出会い、ブライトな音色・レスポンス・操作性の総合評価が高かったのでYAMAHA YAS-62を選びました。私の声色と似ているという点でも購入の決定的理由です。
●好きなところ(もし嫌なところもあれば・・・)
前述の通り、すべてに於いて気に入っています。
●メンテナンス法、練習法
特にこれといったメンテナンスはしていませんが、タンポの乾燥や湿気には気を遣っています。
日ごろの練習法は
(1)ロングトーン
(2)オーバートーン
(3)スケールとアルペジオ
(4)タンギング
(5)スタンダードナンバーを全キーで吹く
(6)スタンダードナンバーを変拍子で吹く
などなど・・
●今後手に入れたい楽器、理想の楽器は?
KINGが気になっています(ブライト且つオールドなサウンドを兼ね備えているので)。
●お客様に届けたい音や聴いてほしいポイント
今回のCDは大音量で聴いて頂くととてもライブ感のある仕上がりになっています。環境の許す限り大きな音で聴いてみてください。
●ヴォーカルの練習法、喉・体調などの管理法や気を使っているところなどは?
練習するときはなるべく脱力して歌うことを心がけています。それから、鏡を見て歌う。口の空き具合や英語の発音などには気を遣っています。
体調管理については、エアコンの風に直接当たらないよう心掛けています。乾燥や冷えは大敵なので・・・
●ご自身の歌や声のアピールポイントはどういったところでしょうか?
自分としては歌い方・発生・発音など、納得いかないことだらけです。声の細やかなコントロール(ダイナミックスなど)はこれからの研究課題です。アピールポイントは持って生まれた声質ですね!
●今後やっていきたいジャンル、発声法などこれからの取組みについてお教え下さい。
ボサノバをポルトガル語で歌うこと・フルートでボサノバを演奏すること・ピアノ弾き語りすることなど。発声は見直したいのでクラシックを勉強しようと思っています。
●その他、ヴォーカルに関する日頃想われていることなどお教え下さい。
肉声は楽器では表現できない温もりがあります。歌詞も付きますし。聴き手の心に訴えかけていく歌を歌っていきたいです。

レコーディングの感想

●今回のアルバム制作のきっかけは何でしょうか?
2015年制作したファーストシングルCD「Fly High」の販売時、多くのお客様から「ジャズアルバムは無いの?」というお声を沢山いただいたことがキッカケだったでした。
●このアルバムの制作に対する想い、意気込み、狙いの音、などを教えて下さい。
一枚で何度も美味しい!と思えるCDを作ろうと思いました。JAZZ TuneもあればPOPS Tuneもあり、バラエティに富んでいるのでそれぞれの曲に応じたサウンド作りはエンジニアの長島さんからの提案を元に行いました。
●このアルバムのコンセプト的なものはありますか?あれば教えてください。
1曲目は私が愛して止まないふなっしー(船橋市非公認ゆるキャラ)を題材に作った曲で、アルバムのタイトル曲でもあることから、ジャケット等のデザインはWAY OUT WESTのデザイナー藤岡宇夫さんにお願いし、ふなっしーカラーに仕上げてもらいました。音に関しては、なるべくライブ感のあるCDに、と思っていました。
●アルバムはバンドとしては何枚目でしょうか?
1枚目です。
●バンドは結成何年になりますか?
MASAX-274としては1年が経ちました。
●メンバーの方々の特徴や役割みたいなものはありますか?
家族で例えると・・・
ドラム岩高さんは口うるさいお母さん。
ベースの砂川さんは大人しいお父さん。
ピアノの志水さんは天真爛漫な妹。
ですかね。
●レコーディングに向けてリハーサルはどの程度されましたか?
普段からよく演奏するメンバーなので、年が明けてから一度だけスタジオでリハーサルをしました。
●レコーディングはどんな風に進みましたか?感想やエピソードなどを教えて下さい。
経験豊富なドラム岩高さんがみんなをリードして、録音するときの曲順や音作り等の意見を出してくれました。
●ミックス/マスタリングはいかがでしたか?難航したりは無かったでしょうか?
スムーズに進みましたが、アルバム全体のサウンドの基本となる1曲目は時間をかけました。
長島直乗さん(レコーディングエンジニア)

雅枝さんの録音は少し前にもやったのですが、それはポップス的な作品でFly Highと言う作品でした。今回はジャスのCDということで、ガラッとサウンドのカラーを変えての録音となりました。
ドラムの伸びやかな響きを重視して、ドラムとピアノは広い部屋に入ってもらい、ベースとサックス・ボーカルにはそれぞれブースに入ってもらいました。ドラムは岩高さんとの相談の結果、2セット用意してもらい、曲調に合わせてドラムセットを入れ替えながらの録音となりました。ミックスでは、触れば触るほど音は汚くなる傾向が有りますし、別の楽器の音に変える事は出来ないですから。
各楽器にはアンビエントのマイクを立てての録音でしたが、ミックス時には曲毎にそのアンビエントのマイクの分量を調整する事で、それぞれの曲に合わせた雰囲気を作り出しています。
長島雅枝さんはジャズだけに留まらないミュージシャンなので、色々な楽曲が有りミックスもそれぞれの曲の良さを引き出せるように調整してますので、変化に富んだアルバムに仕上がっています。
クリアなサウンドで、繰り返し聴いても楽しめる作品に仕上がっています。

1stアルバム「MASAX-274」

MASAX-274のファーストアルバムの録音が行なわれたのは、おとそ気分も覚めやらぬ1月半ばでした。朝から機材搬入とセッティングを開始しサウンドチェックが始まったのは11:30。岩高さんの2セットのドラム、雅枝さんのヴォーカルとサックス、など既製の枠にとらわれない発想の自由さがセッティングからもうかがえました。昼休憩を挟み、いよいよレコーディング本番。まずはインスト曲の「月と星」からスタートしました。サックスのマウスピースを換えたり、クリックの有無を試したり、と微調整をしながら録音作業が進みます。2日目は搬入も無く、ウォーミングアップのあと、即録音開始となりましたが、いつも皆さんが演奏されている時間とは12時間ずれたような状況下での録音に、さすがに皆さん若干なりとも辛そうでした。3日目、いよいよ最終日となりますがウォーミングアップもしつつ写真撮影もはさみ夕刻前には全曲とり終えることができました。ミックスではメンバーの皆さんのイメージを相談しながら進められ、音の出方や響きの調整が入念に行なわれました。こうして仕上がったMASAX-274のファーストアルバムですが、「バンドの中に入って聴いている」ようなクリアでイキイキとしたサウンドを随所に聴く事ができ、曲調も幅広く、大変楽しいファーストアルバムとなったのではないでしょうか。。。

Album Info.

「MASAX-274」MASAX-274

  1. 01.
    Saturday Train
    5:07
  2. 02.
    I didn't know what time it was
    5:30
  3. 03.
    The Lady Walks On MidoSuji Street
    9:10
  4. 04.
    Full Circle
    7:46
  5. 05.
    月と地球(つきとほし)
    6:15
  6. 06.
    The Wedding Song
    5:13
  7. 07.
    Ribbon In The Sky
    4:55
  8. 08.
    Firm Roots
    5:31

Live Info.

MASAX-274のライブスケジュール
6/29(水) Born Free
7/24(日) SONE
8/3(水) Born Free
11/6(日) コスモホール
11/23(水) SONE

Member Info.

長島雅枝 (アルトサックス/ヴォーカル)
大阪音楽大学短期大学部音楽科卒業。明石〜神戸〜大阪を拠点に置き、コンボやビッグバンド等の演奏活動を幅広く行う。2011年神戸ネクストジャズコンペティション決勝ライブ出場。2015年なにわジャズ大賞・なにわ芸術祭新人奨励賞授賞。2016年神戸新開地ジャズボーカルクイーンコンテスト優勝。サックスプレイヤーでありながらボーカリストでもあることで注目を集める。その他、神戸岡本アイドルグループ“石だたみボーイズ”への楽曲提供なども行う。

志水愛 (ピアノ)
幼少よりクラシックピアノを学ぶ。 自由にクラシックを弾く姿に、当時の先生から勧められたのをきっかけにジャズに転向。池田裕志氏に師事。オスカーピーターソンに影響を受ける。大阪音楽大学短期学部ジャズコースへ進み畑本浩氏、石井彰氏に師事。在学中から関西を中心に演奏活動を開始。卒業後、リーダーバンドのみならず多くのミュージシャンのグループに参加し様々なステージをこなしている。ベテランミュージシャンからの信頼も厚く関西を代表する若手ピアニストとしてますます活躍の場を広げている。

砂川雅城 (ベース)
大学在学中よりコントラバスを始め卒業後より演奏活動を開始する。石橋敬一氏に指導を受けるほか、クラシックを坂倉健氏に師事。溝口恵美子swingfishや小柳淳子そのターズなどのユニットに参加。現在、京阪神のライブハウス等で活躍している。

岩高淳 (ドラム)
幼少よりピアノ、14才からギターを始め、後にドラムに転向。ロック・ポップス等、様々な音楽活動を経て現在はジャズを中心に、高橋俊男トリオ・河田健カルテット等多数のユニットで活動。ベテランから若手まで幅広いミュージシャンからの信頼を得ている。