スタジオfの録音レポート

TOTSU

凸 "TOTSU"

no.32

スズキトモヒサさん愛用楽器紹介 — ドラム

いつも、アルバムのリーダーの方に楽器についてお伺いしていますが、今回は特に「誰がリーダーというわけではない」とのことでしたので代表してドラマーのスズキトモヒサさんにお伺いいたしました。

●メーカー、型番
今回、ドラム本体はPearlのSession Custom (SRX, SMX)を使用しました。スネアドラムは同社製、Joey Jordison Signatureです。 サイズ構成はBD 20"×16"、TT 12"×8"、FT 14"×14"、FT 16"×16"、SD 13"×6.5"となっています。シンバルはSABIANの様々なシリーズを使用しました。
●選定理由、入手経緯、思い入れ
この機材は自分が中学生の頃に初めて手に入れたドラムセットなので、色々と思い入れはありますね・・・。今回は地元・神戸でのレコーディングということで、原点回帰という思いもあり、新しいドラムセットを手に入れたばかりではあったのですが、敢えてこの機材を使用しました。
●好きなところ(もし嫌なところもあれば・・・)
音、ルックスともにオールマイティというか、どんな場にも対応できるというところですね。このスネアはメタルバンド、Slipknotに在籍していたドラマーのモデルなので、ハードな音楽向きと思われている方もいるようですが、これも僕は非常にオールマイティで素晴らしい楽器だと思っています。
●メンテナンス法、練習法
メンテナンスで特別気を遣っていることは特にありません(笑)。練習法はなかなか一言で語れませんが・・・"手で出来ることは足でもやる"というのがここ7〜8年ぐらい、ずっと僕のメイン・コンセプトの一つです。ロックやジャズだけでなく、クラシックやマーチングの視点も持って、色んな要素を練習に取り込むようにしていますね。
●今後手に入れたい楽器、理想の楽器は?
手に入れたい楽器を挙げ出すとキリがないのですが・・・(笑)。最近、パールさんにお世話になっていることもあって、ここ1〜2年で理想の機材が揃ったので、今の自分の活動に必要なものとしてはこれ以上特にないかもしれません。その機材についての情報は当方(個人)のサイトを見て頂ければと思います。
●お客様に届けたい音、聴いてほしいポイント
これは自分以外の2人のプレイについてもそうですが、まずは一つ一つのフレージングを聴いて頂きたいですね。ドラムについては派手なところだけでなく、スネアをブラシで擦ったり、シンバルをピアニッシモで叩いたりしているところも注目してもらえたらと思います。
●その他今お使いになっている楽器にまつわるエピソードなど
シンバル類は特注の18.5"ライド、通常ラインナップ外の10"ハイハットなど、メーカーさんに無理を言って作って頂いたものがあります。これらの音は特徴的なので、特にドラマーの方には注目して聴いてもらえたらと思います。

レコーディングの感想

●今回のアルバム制作のきっかけは何でしょうか?
スズキ:自分たちが作るサウンドを形にして、多くの人に聴いてもらえるようにしたい!という気持ちは結成当初からありました。結成から1年と少しの間はリハーサルやライヴを重ね、3人でのサウンドを固めていきました。どんな形で最初の作品を制作しようかと考えていたところ、富士通テンさんとの出会いもあり、今回の制作の案が具体的にまとまっていきました。
●このアルバムのコンセプトを教えて頂けますか?
金沢:コンセプトというのは特にこれだ!とはっきり決めたものは無いんですが、とにかく自分達トリオのサウンドと、曲の雰囲気が人に風景だったり何か絵が浮かぶように作り上げられたらなという思いは共通してありました!インストゥルメンタルだけども、音楽を普段聴かない人も含めいろんな方に聴きやすく、それでいてインストゥルメンタルを好きな方々にもちゃんと楽しんで頂けるようにキャッチーさと世界観とテクニックの融合みたいなのは意識してます。
●アルバムはTOTSUとしては何枚目でしょうか?
金沢:1枚目です!記念すべきファーストアルバムですね!
●TOTSUは結成何年になりますか?
スズキ:2013年11月に結成、初お披露目となったライヴが翌年1月でした。約2年という感じですね!
●メンバーが知り合ったきっかけは何ですか?
小山:僕は一時期アメリカに音楽留学してたんですけど、帰国してからやりたいことも多々あったので、自分と定期的に活動を共にしてくれるメンバーを探してて・・・そんな時にすーぴー(スズキ)がのりぴー(金沢)を紹介してくれたんですよね。以前からすーぴーとは知り合いで、彼のドラムには一目を置いていたので相談に乗ってもらいました。良いピアニストがいる、と僕に紹介してくれたのがのりぴーだったわけです。最初は衝撃と驚きの連発で、二人には良い意味で裏切られました(笑)。当初求めていたサウンドとは全く異なりましたが、これは面白い!と思い結成する方向で話を進めました。
●レコーディングに向けてリハーサルはどの程度されましたか?
小山:メンバーそれぞれの活動拠点がバラバラなので、リハーサル回数はほとんど取れなかったのですが、その分早めから譜面を共有して電話での打ち合わせを何度かしましたね!レコーディング自体はスリリングでしたが、結果的に楽しんでレコーディングできました!
●今回のレコーディングで、例えばこんな話で盛り上がったとか、こういうハプニングがあった、など裏話はありますか?
金沢:全曲1日で終えなければならなかったので、ある種時間との勝負なとこはありましたが、実は僕としては終わったらすぐに東京に戻らなければならなかったのに、当日台風が接近中かなんかで帰りの新幹線が危うかったことがありまして!(笑)そんなこんなな中でのレコーディングだったので、自分のソロセクションや弾く部分はパパッと何も考えずさくっと弾こうと決めてたことが結構悪い緊張感もなく良かったなと。今となってみればその事が自分的にはスムーズに運んだなと思ってます。
●ミックス/マスタリング終了後のご感想は?
金沢:こんなに音が良くなるとは正直思いませんでした!僕はYAMAHAのモチーフラックを持っていってMIDIで88鍵盤のキーボードと繋げて弾いたんですが、ここまで音が艶やかになるのか!と驚きました。元々僕が少しいじって作った音色を更にパワーアップして頂いた感覚ですね!ありがとうございます!
長島直乗さん(レコーディングエンジニア)

ドラム、ベース、キーボードのトリオでの録音ということで、生楽器はドラムのみ!というスタジオf(フォルテ)では少し珍しい録音スタイルでした。ドラムのスズキさんは「耳で聴いたような、生っぽいサウンドで…」とのことでしたので、アンビエントのマイクはもちろん、オンマイクの距離感にも注意してのマイキングとなりました。音楽のジャンル的にも近接効果を利用してパワー感も演出しつつ、作られたような音にならないようにといった感じですね。スズキさんのドラムセットも変則的で、オーソドックスなマイク回線では対応出来なかったため、ドラムのみで14回線程使っています。ベースに関しては、ミックス時にはlineの音に少しアンプの音も混ぜて使いたかったので、お願いしてアンプも鳴らしてもらい、ミックス時にはアンプの音を少し混ぜて、lineとは違った低音の厚みを混ぜてあります。ミックス時には、楽曲のダイナミクスを極力残すような方向でコンプレッションを行い、音の生き生きとした表情を極力そのまま伝えられるように気を付けての作業となりました。

じっくりと作り込まれたTOTSUのアルバム

TOTSUにとっての初アルバムとなる「The Amaging Letter」は全5曲を3日間かけて収録していきました。初日のスズキさんのドラムセッティングは、専用のフロアマットを設置するところから始まりました。左右にハイハットとフロアタムを配置し、足元には4個のペダルを設置しての独自のセットアップをコンスタントに再現できるよう組み立て式のフロアマットには各楽器配置用のマーキングが施されおり、スムーズに作業が進みました。セットアップを終えると、実際に仮録音を進めながら長島さんのマイキング作業へと移り、今回のアルバムの下地が完成していきました。2日目の朝、小山さんと金沢さんのセットアップも終え、午前10時の時点で録音が開始されました。録音作業自体はスムーズに進み、3日目はベースのアンプ音の収録からミキシングとマスタリングまで一気仕上げられました。

Album Info.

「The Amazing Letter」凸 "TOTSU"
[ SFP-1512 2015.12.25発売 レーベル:SFP Records 販売:ラッツパック・レコード株式会社 ¥1,800(税別) JAN:4524505325506 全国の主要CDショップ、オンラインショップで取扱中 ]

  1. 01.
    Heavens Lake
    6:01
  2. 02.
    Maelstrom
    3:36
  3. 03.
    Time Lapse
    5:12
  4. 04.
    Aura of Reykjavik
    9:38
  5. 05.
    Cosmic Wave
    6:04

Live Info.

[ "The Amazing Letter" リリース記念ライヴツアー ]

凸 "TOTSU"
小山直人(b)、金沢法皇(key)、スズキトモヒサ(d)

2016/3/11(金) 大阪・本町 Mrs. Dolphin
open 19:00 / start 19:30
MC 予約¥1,500 当日 ¥1,800 + 2drink(¥1,000)
tel:06-6556-9223
http://mrsdolphin.jp

3/13(日) 福井 めん茶房さえずり
open 18:30 / start 19:00
MC ¥2,000 (1d付き)
Guest Player: 三村浩己(gt)
tel:0776-98-4385
http://www.facebook.com/oroshisoba

3/18(金) 静岡・沼津 Malt Cat's
open 19:00 / start 20:00
ドネーションLIVE(チップ制)※要オーダー
tel:055-962-0425
http://www.facebook.com/BarMaltCats

3/19(土) 東京・赤坂 Tonalite
open 18:00 / start 20:00
MC 予約¥1,200 当日¥1,500 + TC ¥1,000 + 2 order
tel:03-6441-0362
http://www.akasakatonalite.com

※ご予約は各会場にてお電話で承ります(一部、メール/ウェブ予約が可能な会場有り)

Member Info.

凸 "TOTSU"
http://www.facebook.com/totsu.music http://twitter.com/totsu_music

小山 直人(Naoto Oyama) (ベース)
1988年7月30日生まれ、大阪府東大阪市出身。大阪芸術大学芸術学部音楽学科卒業。同大学在学中に、ニューヨークにあるジュリアード音楽院での短期留学プログラムに参加。大学卒業後は渡米し、ロサンゼルスにあるCalifornia Collage of Musicに留学。留学中は、様々なセッションやレコーディングに参加し、経験を積む。Soul、R&B、Jazzを中心に多彩なジャンルをこなし、Eric Marienthal氏(Saxophone)、手数王菅沼孝三氏(Drums)、南里沙氏(Chromatic Harmonica)、新納悠記氏(Ukulele)などのミュージシャンとの共演を果たす。その他にも西浦達夫、和紗、Neoなどをはじめ、数多くのシンガーのサポートをこなす。
2014年10月にPower Sound Square主催の「Power Live 2014」でベストプレイヤー賞を受賞。翌年の2015年には同イベントに自身のリーダートリオ "Naoto Oyama Trio"で出演し、審査員賞及び、2年連続となるベストプレイヤー賞を受賞。現在は、国内外問わずアーティストのレコーディングやツアーのサポート、トラック制作やイベント企画など、ジャンルを問わず幅広い分野で活躍中。企画した主なイベントは、ベースにスポットを当てた"Who Loves the Bass ?" シリーズ、若手実力派シンガー&ミュージシャンを集めた"Show Case" などがある。2015年1月に自身初のミニアルバムとなる"TimeLapse"をリリース。

金沢 法皇(Norio Kanazawa) (キーボード)
1989年7月30日生まれ、岡山県倉敷市出身。日本工学院ミュージックアーティスト科八王子校卒業、入学と同時にキーボードを初め、その半 年後ピアノを始める。ジャズピアノを堀越昭宏(元エスカレーターズ、現XS)、杉山泰に師事。他のアーティストのライブサポートやレコーディング、作曲家、アレンジャー等としても精力的に活動中。
共演アーティスト(プレイヤーとして).....高橋秀幸(特撮ソング、アニソン)、ダイスケ(シンガーソングライターライター)、吉野悦世(キングレコード所属演歌歌手)、安東由美子、他多数アレンジャーとして、ユニバーサルから発売されてるグローパス(アーティスト名)のチャリティー企画のアルバム中の楽曲「わすれないで」をアレンジャー、ピアニストとして参加。また、作曲家として多数のBGM楽曲、劇伴、テーマ曲等の提供も行っている(SKE48公演用楽曲等)。講師として、のどごし生の夢を叶えよう企画としてALFEEと共演する一般の方の鍵盤講師や日本工学院蒲田校のミュージックアーティスト科キーボードコース講師も担当。講師業含め、後進の育成にも精力的に携わっている。

スズキトモヒサ(Tomohisa "Soopy" Suzuki) (ドラム)
1990年9月2日生まれ、兵庫県神戸市出身。幼い頃からピアノを習うが、10歳でドラムに転向し、その後、中学時代よりパーカッションも始 める。これまでに菅沼孝三氏、カルロス菅野氏らに師事。
16歳の時、菅沼氏のDVD「究極のスティックコントロール」にゲスト出演。カルロス氏がプロデュースするイベント「神戸JAZZ」に向けての企画バンドに07、08年と2年連続で参加し、「熱帯Jazz楽団」と共演。
「PASIC 2010(全米打楽器国際コンベンション)」内のドラムセット・コンペティション (R&B, Funk, Gospel 部門)にて準優勝。
現在は関東・関西を中心に様々な演奏活動、レッスンを展開。ロック、ポップスやジャズなどのいわゆるポピュラー音楽にとどまらず、クラシックやマーチングといった分野までの幅広い経験を生かし、様々なジャンルのプロジェクトに参加。Pearl Drums & Percussion(パール楽器製造株式会社)公式エンドーサー。