スタジオfの録音レポート

Yusuke Imanishi Sextet

今西佑介セクステット

no.23

今西佑介さん愛用楽器紹介 — トロンボーン

●メーカー、型番
[トロンボーン本体]S.E. Shires [ベル]S1YM8
[スライド]T08NLW [マウスピース]Greg Black 7C
●選定理由、入手経緯、思い入れ
 仕事で東京に行った時にふらっと立ち寄った楽器屋で僕好みのセッティング(ベルはイエローブラスで8インチ、ボアは.508、スライドはニッケルシルバーという設定)のこの楽器が中古で売っていました。新品の定価が50万円くらいのところとても良い状態で25万円でした。吹いてみると、低音から高音まで倍音の鳴り方が綺麗で音質も安定していました。それまでの楽器で吹きなれていた.508の抵抗感はそのままでコントロールがしやすいのも魅力的でした。ずっと彫刻入りの楽器に憧れていましたし、これは出会ってしまったな〜と思ったので即決で買いました。
●好きなところ(もし嫌なところもあれば・・・)
[好きなところ] 彫刻が格好良い。倍音の鳴り方が自然で美しい。スライドが軽過ぎず重過ぎずスライドワークが的確に出来る。スライドが丈夫で少し当てたぐらいでは凹まない。意外とこれ重要です。ニッケル製のスライドのためだと思いますがレスポンス(音の立ち上がり)が早い。
[嫌なところ] 使ってしばらく経ってから分かったんですが、僕にとっては少し重い。
●メンテナンス法、練習法
 メンテナンスは特に独特な事はしていませんが、毎週日曜日の夜に必ずスライドをクリーニングロッドを使って掃除するようにしています。
 練習法についてはこちらのページを参照して下さい。
●今後手に入れたい楽器、理想の楽器は?
 今の楽器のチューニングスライドをシームド(巻き管)でゴールドブラスで少しテーパーが広がっているものに変えたら音色が少し理想に近づくんじゃないかと思いますが、そもそも僕にとっては重いんですよ。疲労が蓄積しているのか最近では楽器を吹き始めてすぐ左手が疲れてしまっています。なので今より軽めの楽器で良いのがあればとても嬉しいですね。
 昔から憧れている音は黒人のような太く柔らかい音なのですが、彼等が使っているようなセッティングでは僕の身体に合わないので、全く同じ楽器を使ったとしても彼等のような音は出せませんからねー。現実的な理想の楽器は、結局自分の身体に合ったもので100%自分を表現出来る物だと思っています。ノーラッカーは良い音が鳴りますが手入れが大変そうなので僕には向いてないですね。スターリングシルバーは濃密な音ですがどうしても硬い響きになるのでこれも僕の嗜好には合わないですね。
 ベルはゴールドブラスの方が理想の音色に近いのかもしれないです。ただイエローブラスより銅の割合が多くなる分少し重くなるので、どれくらい重くなるのかが僕にとっては大きなポイントになってきそうですね。スライドは絶対ニッケルシルバーですね。ボアは.508より大きくなると抵抗感が少なくなってしんどくなるし小さくなると太い音が出せないので、.508〜.500が理想ですね。あと忘れてならないのは僕の愛用しているマウスピース、Greg Black 7Cと相性が良い事です。
 いろいろ書きましたが、今気になっているのはドイツ製の楽器でレッチェとクロマトとタインの楽器です。しかし、いずれも高いのでまずはお金貯めないとダメですね。

レコーディングの感想

今西佑介さん
●今回のアルバム制作に対する想い
 今回はWeatherというアルバムタイトルそのまま、天候をモチーフにした曲を中心に収録しました。子供の頃から空や天気に興味があって、去年から気象学の勉強をはじめました。それから雲を見たり天気図をみたりして、いま空でどんな事が起きてるのか分かるようになりました。そうすると、より想像が豊かになって感動も増し、いろんな天候について曲のイメージが浮かんできました。タイトル曲のWeatherは天気が移り変わっていく様子を表現しようとした曲です。音楽は天気のように人によって受け取り方は様々だと思います。楽しくなったり、幸せな気持ちになったり、もしかしたら切なくなったり、この作品を聴いて何かを感じてもらえたり、僕らの音楽が少しでも誰かに響けばとても嬉しいです。
 1〜4曲目までが1st Set、5〜8曲目までが2nd Setというように実際にライブでやっているような、やるとしたらこれしかないような曲順に並べました。このバンドではちょうど一年半に一枚アルバムをリリースしていて、これがバンド活動と僕に無理のないペースなんだろうなと思っています。一枚目、二枚目とまた少し違った雰囲気と音楽なのですが、それは今回のCDのために特別に狙ったつもりでもなくて、書く曲やバンドメンバーの指向性の変化と共に少しずつ自然に変化していった結果です。今のこのバンドはこんな感じです。このメンバーで今しかあり得ない音楽を収めることが出来て嬉しいです。今までの作品より良い意味で力が抜けて落ち着いた作品になったと思います。これからも常に変化、成長していきたいと思います。
●レコーディング裏話
 このバンドの前ドラマーで1枚目、2枚目のCDにも参加してもらった弦牧潔さんが遊びに来てくれました。せっかくなので、何曲か叩いてもらいましたが、CDには収録されていません。弦牧さんの叩いたトラックも良い出来だったのでミキシングとマスターリングしています。もしかしたら何かの機会に聴いてもらえるかもしれません。
●ミックス/マスタリング終了後の感想
 ミックスを一度やり直しました。発売前のまさかのリミックスですね(笑)。その件についてはエンジニアの長島さんには本当にお世話になりました。普段音楽を聴いてる環境で改めて聞き直しみると音の重心が上にきていて耳が疲れるな〜と思ったので、二回目のミックスで音の重心を下にもってきました。結果とても落ち着いた良い音になったと思います。
 2曲目のはじめに入っているレインスティックですが、これは『もう少し雨をイメージさせるためにレインスティックを使ってみてはどうか』とJazz Lab. Recordsの藤岡さんの提案を取り入れたもので、急遽ミックス終了後に入れたものです。レインスティックを演奏するのは初めてだったので、難しかったです。

長島直乗さん(レコーディングエンジニア)

 僕が常に意識する事は、前回よりもさらに良いものを!という事なので、三枚目ともなるとまた逆に緊張します。過去の作品からのノウハウも活かしつつ録音に挑みました。しかし、やはり前作から一年半経っているので、さらに良くなるものなのですね。
 録音というのは、マイクに音が入ってきた時点で50%以上は勝負が決まると思います。いくら機械が発達しようと、生の音楽ではプレイヤーの出音やスタジオの響きなどに気を配るべきだと思います。とはいえ、マイクの選択やヘッドアンプの選択、間違ったミキサーの使い方ではせっかくのプレイも聞き苦しいサウンドになってしまいかねません。そういう意味での一年半の"全員"の成長が詰まった作品に仕上がったかと思います。
 前作で方向性は見えてましたが、今回は三枚目ということで、少しミックスの雰囲気を変えてみようという事で、発売前にリミックスが行われるという事も有りましたので、ミックス(サウンドのバランス)面でも奥深い一枚になっているかと思います。

ニューアルバム「Weather」

 前回までの流れを汲みつつ更にそれぞれのメンバーの拘りが形になった新作となりました。サウンドチェックの段階で音色感や響き方を入念に打ち合わせしマイクの変更や楽器の響きの調整繰り返しながら、録音がスタートしました。楽曲ごとのイメージに合わせ各2〜3takeずつを着実に録音されていかれました。「実際に耳で聞こえる感じの音に・・・」「もっとLive感のあるスイングした感じで・・・」といった具合にイメージを共有しながら作り上げられていきました。ミックス作業では各楽器の立体的な定位感や響き、音色などの綿密な調整が実施されました。今回は、録音当日もライブ感の重視した演奏があったり、マスタリング前に再ミックスで音の感じを変えたり、新たな音を追加したりなど「音楽はナマモノ」という印象を強く受けました。ご本人もおっしゃるとおり、このバンドの「今」だけの音をどうぞお楽しみ下さい。

Album Info.

「Weather」今西佑介セクステット [ 2014.04.23 Release ]

  1. 01.
    Weather
    5:47
  2. 02.
    March Winds & April Showers
    7:20
  3. 03.
    Rose Garden
    5:38
  4. 04.
    Over The Rainbow
    6:23
  5. 05.
    Glory
    5:58
  6. 06.
    200 Bloomfield Ave.
    6:13
  7. 07.
    Reminiscences
    6:09
  8. 08.
    A Simple Pleasure
    6:42

Present Info.

今西佑介さんのご好意により、アルバム「Weather」を3名の方にプレゼント♪
プレゼント応募ページはこちら

賞品
:CDアルバム・今西佑介セクステット「Weather」
当選者数
:3名様
当選発表
:発表は賞品の発送をもってかえさせて頂きます。
開催期間
:2014/5/23~2014/6/6
  • ※ご応募は日本国内にお住まいの方に限らせていただきます。
  • ※応募受付の確認、当選・落選についてのご質問や、電話でのお問い合わせにはお答えいたしかねます。
  • ※お客様のご連絡先・ご住所が不明などで商品がお届けできない場合は、当選を無効とさせていただく場合があります。
  • ※当選者は本権利を他人に譲渡、または金銭や他の物品と交換はできません。
  • ※当選されたお客様からご提供頂いた個人情報につきましては、当選されたお客様への商品発送のみに利用させて頂きます。頂いた個人情報をその他目的で使用する事はありません。

[ お問い合わせ窓口 ]
応募ページで入力された個人情報の照会・変更・削除等のお問い合わせについては、(問い合わせ窓口:kobejazz@ten.fujitsu.com)までお願いします。

Live Info.

今西佑介セクステット/ライブスケジュール
2014.04.03(木) Parker's Mood(那覇)
2014.04.20(日) びわこJAZZフェスティバル アピアホール
2014.04.27(日) Cafe萬屋宗兵衛(元町)
2014.05.04(日) 高槻ジャズストリート FM COCOLOステージ(桃園小学校)
2014.06.17(火) Pochi(明石)
2014.06.20(金) Jazz On Top(大阪・堂山)
2014.07.19(土) アルカスホール(寝屋川) FM COCOLO公開録音コンサート

Member Info.

今西佑介 (トロンボーン)
1982年生まれ。私立甲南中高在学時に所属したブラスアンサンブル部がきっかけで、トロンボーンを始める。同中高に在学中、宗清洋氏に師事。2004年に渡米、ハートフォード大学へ入学し、世界的に有名なジャズ・トロンボーン奏者、スティーブ・デイビス氏に師事、奏法や音楽理論を学ぶ。2008年に帰国、自身のバンドを率い関西圏で活動を開始する。2011年、1stアルバム「CRISP」をリリース。同年、第4回神戸ネクストジャズコンペティションで準グランプリを受賞。2012年、2ndアルバム「WAYFARER」をリリース。この二作品で、演奏家・バンドリーダーとしての存在感を示し、収録されたメロディアスでスウィンギーな楽曲群から、作曲家としても高い評価を受ける。
http://yusukeimanishi.net/

横尾昌二郎 (トランペット)
1984年生まれ兵庫県西宮市出身。中学1年生でトランペットを始める。西宮市立学文中学校ブラスバンド部、私立北陽高等学校ジャズバンド部でビッグバンドジャズを、関西大学ジャズ研究会でコンボスタイルでの演奏を経験。中学三年〜高校三年まで、アロージャズオーケストラ3rd trumpetの佐藤修氏に師事。大学在学中より、大阪・谷町9丁目の老舗ジャズクラブ『SUB』でベーシストの西山満氏からジャズを学ぶとともに、ライブ活動を始める。バンドでの活動は、関西の若手メンバーで構成されたバンド“ジンジャーブレッドボーイズ”や“今西佑介セクステット”など。ビッグバンドでは自己のバンド"Yokoo!BB"のほか、“京都コンポーザーズジャズオーケストラ”や“Westwinds Jazz Orchestra”など、プロアマ問わず参加。ビッグバンドのアレンジも手がける。2009年、第3回神戸ネクストジャズコンペティションで審査員特別賞を受賞。
http://yokoobb.blog88.fc2.com/

浅井良将 (サックス)
ジャズアルトサックス奏者。1985年兵庫県神戸市に生まれる。神戸市立港島小学校でトランペット鼓隊に所属し、トランペットを吹く。甲南中学・高校で、Konan Brass Ensembleに所属しビッグバンドでAlto saxを吹く。2002年Student Jazz Festivalでは兵庫県知事賞を受賞。ビッグバンドをするかたわらアドリブに興味を持ち、元Arrow Jazz Orchestraの江藤嘉昭氏(sax)に師事。同クラブ引退後、小曽根啓氏(sax,flute)に師事。2004年11月Left Alone アマチュアバンドオーディションでは最優秀ソリスト賞を受賞。その後、甲陽音楽学院へ入学。そこで荒崎英一郎氏(sax,flute)、ランドールコナーズ氏(sax,flute)に師事。2006年第一回豊中ジャズコンテストではグランプリを受賞。同年6月,アメリカのケンタッキー州ルイビル大学で開催された、デイブ・リーブマン氏(sax)主催のInternational Association of School Jazz(I.A.S.J)に参加。同年8月にはBerklee Music Collegeの奨学金12000㌦を獲得。同年12月にはBlue Note Osakaに自己のバンドで出演。甲陽音楽学院卒業後プロとして活動を開始。2007年第一回神戸ネクストジャズコンペティションでは準グランプリを受賞。同年、1st Album「Introducing」をNewburry Street Musicより発表。その後、市原ひかり(trumpet)グループのメンバーとしてポニーキャニオンより発売の2枚のアルバム、全国ツアーにも参加。三木俊雄(sax)率いるFrontpage Orchestraのメンバーとしても約3年間、東京での演奏活動に参加。その後、自主レーベルGrey Heron Musicを立ち上げ、5人のピアニストとのデュオアルバム「A Precious Thing」、自身のオリジナルバンドである、浅井良将セプテットによる「The Alchemist」の2枚のAlbumを発表し、いずれも各種音楽雑誌に取り上げられた。また、インターネットサイトJazz Pageにおける、人気投票では、2012年度サックス部門で第一位に選ばれる。2013年NHK-FMの番組「セッション2013」に自身のバンド、浅井良将セプテットで出演。その模様は公開ライブ収録され全国放送される。現在、自己のバンドをはじめ、Gingerbread Boys, Kyoto Composers Jazz Orchestra, 谷口知巳Jazz Nonet, 今西佑介セクステットのメンバーとして演奏活動する傍ら、講師としても意欲的に活動している。
http://saxryosuke.exblog.jp/

當村邦明 (サックス)
1986年兵庫県西宮市生まれ、淡路島出身。ジャズサックスプレイヤーで東京ユニオンの元リーダー、故・高橋達也氏との出会いをきっかけに、16歳でサックスを始める。大学在学中から演奏活動を始め、第39回(2008年)ヤマノビッグバンドジャズコンテストにて最優秀ソリスト賞を受賞。また、2013年10月に行われた第5回神戸ネクストジャズコンペティションでは準グランプリを獲得。これまでに、アロージャズオーケストラの谷口知巳(tb)率いる京都コンポーザーズジャズオーケストラ、浅井良将(as)、今西佑介(tb)などのCD作品に参加し、2013年11月にはソロデビューアルバム『Invenzione』(NSM-J-1017)を発表した。
http://ikainuk.blog134.fc2.com/

加納新吾 (ピアノ)
1986年大阪生まれ。6歳よりクラシックピアノを習う。大阪芸術大学音楽学科ポピュラー音楽コースに進み、ジャズに傾倒。大学にて関西を代表するピアニスト近秀樹氏に師事する。在学中より演奏活動を開始。2009年3月 ニューヨークにてジュリアード音楽院ジャズワークショップに参加。2012年5月 デビューアルバム SHINGO KANO「PRECIOUS」をJAZZ LAB. RECORDSから全国発売。2013年2月より三ヶ月間、ニューヨークへ渡米。2013年10月 第五回神戸ネクストジャズコンペティションにてグランプリを受賞。現在自己のトリオや、様々なバンド、プレイヤーのサポートにて活動中。関西圏のみならず、全国にその活動の場を広げている新進気鋭のピアニストである。
http://kanoupxmx.exblog.jp/

光岡尚紀 (ベース)
1981年10月17日生まれ。大阪府出身。14歳の時に兄の影響によりエレキベースをはじめる。その後2003年より本格的に音楽の勉強をはじめ、2004年からウッドベースを始める。BASSを藤岡靖博氏、魚谷のぶまさ氏に師事。関西を本拠地に国内外のミュージシャンと数々のセッションを重ね、多数のライブやレコーディングに参加。演奏活動はJAZZだけでなく、J-POPやClassicなど幅広いジャンルで展開。
http://yaplog.jp/mittsunn/

中野圭人 (ドラム)
16歳よりドラムを始め、バンドを組みロックに没頭する。アマチュアコンテストやライブハウスに多数出演。大阪芸術大学の映像学科に入学。映画を勉強するが、Jazz研に入りジャズに目覚める。関西の老舗”SUB”でベーシスト西山 満氏に出会い、音楽の道を志す。同所にてエディー・ヘンダーソン、日野皓正、竹田一彦など、jazz界を代表する名手達とセッションを経験。三ヶ月間アメリカNYにて音楽活動を行う。現在は関西のみならず東京や名古屋など全国的に活動中。
http://www.keito-nakano.com/