スタジオfの録音レポート

GINGERBREAD BOYS

ジンジャーブレッドボーイズ

no.09

結成2年目のセカンドアルバム、GINGERBREAD BOYSの現在。

今回は2009年に結成した、関西を代表する若手ジャズミュージシャン5人衆によるバンドGINGERBREAD BOYSのセカンドアルバムの制作風景をお届けします。昨年夏にリリースしたデビューアルバムもスタジオfで録音されたもの、それから一年間、ライブやツアーを経て彼らの音楽は一体どのように変化、成長しているのでしょうか。
「昨年夏の1stアルバム発売から一年、数々のライブとツアーを経てレパートリーも増え、更にまとまったバンドサウンドを記録したいという思いから今回のレコーディングを計画しました。バンドの”現在”を生々しい音で捉えたいという一心でメンバー、エンジニア一丸となって取り組みました」とリーダーの権上さん。そんな彼らの現在を切り取った今作が、どんなふうに作り上げられたのかをお伝えしていきたいと思います。


(GINGERBREAD BOYS ファーストアルバムの録音レポートはこちら

バンドの固い結束力で、一気に進むレコーディング。

レコーディング日程は2日間で予定が組まれており、初日は午前11時スタート。今回は1stアルバムよりもライブな感じの音の響きを収録するため、管楽器はブースに入らずスタジオ内にあるステージ上に配置しての録音となりました。部屋の響きを活かした入念なサウンドチェックを終え、昼食までに1曲を3テイクを収録しました。
このまま順調に行けば夕方までにはアルバムの半分が録れる様子でしたが、昼食後はなんと一気に10曲目までを収録完了。通常なら1テイクごとにプレイバックを確認して、録り直すかOKにするかをジャッジする時間が持たれるものですが、今回はプレイバックを聴かずに一気に10曲を録り終えました。収録した音源は、ラフミックスがほどこされ、初日の夕刻にはすでにセカンドアルバムの雛形といえるものが完成。
2日目は初日の録音~ラフミックスのなかから、メンバー各々が気になった部分を抽出し、それを踏まえて再び一気に10曲という運びとなりました。まさにジャズ!といったライブ感たっぷりの録音方法です。
ミキシングの段階では録音当日に数種類のマイクで録られた音を綿密に確認しながら、その中で一番生っぽい音を選出。各楽器の美妙な音色、音量バランスや奥行き感が細かに調整され、生き生きとした音に仕上がっていきました。

ミックス終了後、レコーディングの感想を聞いてみました。

権上康志さん
今回はスタジオに入る前にミーティングとリハーサルを入念に行いました。そこでアルバムの全体像や曲順、各局の構成を練り、またリハーサルの後は必ず飲みに行きましたね(笑)。録音前のライブでは汗だくになりながらジョン・コルトレーンの「至上の愛」を全編演奏しました。
こういったひとつひとつの積み重ねがバンドの結束と一体感をさらに増し、今回の音に反映されていると思います。また、今回は録りの段階から部屋鳴りを活かすようマイキングの仕方を変え、ミキシング時もリバーブをまったくかけませんでした。
マスタリングも、昨年と同じように一度アナログテープに落とす方法をとっており、1stアルバムよりもさらに生々しいアコースティックな音になってます。

長島直乗さん(レコーディングエンジニア)

今度の作品はGINGERBREAD BOYSとしては2枚目の作品になるということで、まず最初は、今回はどのようなサウンドに仕上げるかしっかりと打ち合わせをしましょう、というところからスタートしました。それで、録音前の萬屋宗兵衛でのライブに足を運んで、曲を聴かせてもらい、前回の作品も踏まえて今度の作品に対して思ったイメージをメンバーの皆さんと相談するという感じでした。
ですので、今回は綿密な打ち合わせの結果、スタジオのどの場所にどの楽器を配置するか?など、実際にマイクで音を録音する手前の部分が一番気を使いましたね。結果、同じスタジオでの録音なのですが、一枚目のCDとは楽器の響きなどに違いが出た仕上がりになっていると思います。一枚目の作品をお持ちの方はぜひ聞き比べてみてください。
マスタリングは、スタジオfで行われたフルデジタルの録音ミックスから一転し、アナログテープを使ってのマスタリングというのも特徴です。

バンドの現在をリアルに伝えるこだわりのセカンドアルバム。

作品そのものの作曲やアレンジの調整などはもちろんのこと、日頃バンドのメンバーが感じている音をそのままパッケージにしたいという思いから作られたこのアルバム。その思いのとおり、メンバーやエンジニアの音へのこだわりが詰まった作品となっています。
結成からライブを続け、ライブを愛するメンバーたちの「もっと生の音を!生の響きを」という明確なコンセプトによって、一つひとつ地道に積み上げて作り上げられたこのサウンドは、目を閉じて聴くとまさに自分がライブ会場に足を運んだような気持ちになります。是非、マイクの種類、スタジオの楽器の配置による響き、そんなことを思い浮かべながらこのCDを聴いてみてください。メンバーの熱い気持ちが伝わってくる、まさにGINGERBREAD BOYSの現在が詰まったリアルな一枚です。

GINGERBREAD BOYS

2009年、ベーシスト権上康志の呼びかけにより、関西を代表する若手ジャズミュージシャン5人が集結。ハードバップを基調に、現代的な要素を加えたバンドサウンドを追求し続ける。2010年8月に1stアルバム「ジンジャーブレッドボーイズ」を発売。全国各地で好評を博したライブツアー、ビルボードライブ大阪でのライブを経て、2011年11月に待望の2ndアルバム「ペンタゴン」を発表。さらに進化したサウンドを聴かせる。バンド名の由来は、全員のイニシャルを並べると「ショウガ」となることと、ジミー・ヒース作曲「ジンジャーブレッドボーイ」から。

[今後のライブ予定]
12月25日(日) 神戸/ベイシェラトンホテル スポーツパブ “アリーナ”
1月5日(木) 岡本/ボーンフリー
1月13日(金) 滋賀/ジャズプレースねこ
1月24日(火) 三宮/マティーニ
2月3日(金)4日(土) 金沢2DAYS
2月14日(火) 名古屋/スターアイズ
3月4日(日) 京都/ルクラブジャズ (木畑晴哉トリオ、Star In Greenとの対バンライブ 14:00 START)

bass
権上 康志
[ 公式ブログ ]
trumpet
横尾 昌二郎
[ 公式ブログ ]
piano
大友 孝彰
[ 公式サイト ]
saxophone
浅井 良将
[ 公式サイト ]
drums
齋藤 洋平

PENTAGON/GINGERBREAD BOYS

ペンタゴンというのは「五角形」を意味する言葉。スリリングでありながら均衡の取れた5人の演奏にふさわしいアルバムタイトルとなったセカンドアルバム。スタジオレコーディングでありながら、徹底的に生音にこだわって作られたサウンドがたまらない一枚となっている。楽曲は前回同様、メンバー全員が作曲。
JAZZ LAB. RECORD [JLR 1107] より発売中。

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