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ジャズ探訪記関西を中心に、往年の名盤を聴かせるバーから、生演奏も楽しめるレストランまで人気のジャズスポットを紹介!

vol.121
中古レコード ハックルベリー

旨いコーヒー飲んだら、レコードでも探そう。
@神戸・元町

神戸元町、三宮とはまた違う賑わいを見せる街。
少ーし落ち着いた感じで、しかもおいしいお店も数多いところ。もっとも中華街の観光客は溢れるほどで、ちょっと疲れてしまう気もするのだけど…ここら辺りの細い通りはまだまだ静かで歩きやすい。

今回お尋ねするのは、そんな通りの途中にあるオールジャンルの中古レコード店「ハックルベリー」だ。
看板は出ているのだけど、むしろ少し上を見て、赤いテントを目印にする方がきっとわかりやすい。

階段を昇るとすぐに入り口がある。
しかし開けてビックリである。もうそこら中、いたるところにLP盤からドーナツ盤、CD、レーザーディスクやDVD、さらに音楽雑誌が溢れかえっているのである。ビートルズなんかも英語盤は当然ながら、ロシア語盤なんてもの並んでいる。もちろん整理されてはいるんだけど、棚に納りきらないものもけっこうあるみたい。ドーナツ盤なんかはLP盤の上に置いてあったりする(笑)。
ジャンルもオールジャンル、ジャズももちろんだけど昭和歌謡やヘビメタ、ブラジリアンやロカビリーなんかまでそろっている。いや、こりゃファンの人から見たら宝の山だわ。

オーナーの村山さんはもともとがレコード好き。当時で4〜5000枚のコレクションがあったというから素晴らしい。結局それが嵩じて、脱サラ後このお店を開くことになったそうだ。
お聞きすると、ジャズのレコードは最近、品薄になってきているそうで。つまりはそれだけ品物が市場上では動いていないということらしく、持ってる人はなかなか手放さないし、海外の市場でも以前ほどには出てきにくくなっているそうだ。

ただ最近、若い人が日本のジャズアルバムを探しに来ることがけっこうあるらしい。
なぜかというと、いわゆるDJが演奏(?)するとき自分の素材としてそういう音源を使い、また紹介しているということがある。そういうものが動きやすくなってきているんだそうだけど、村山さんとしてはそういうマーケットを横目で見ながら、「あまりそればっかりにならないように…」と思っているという。

ポップスをずっと聴いていて、大学生時代にジャズを聴くようになったという村山さん。
ビートルズの来日が66年だから世代的にはとてもよくわかる。
その頃は世の中での音楽の力も相当強かったように聞いている。村山さんもそういう空気の中で、音楽の魅力にハマっていったんだろうなあ。

この道30年のベテラン、「10年経つと売れるものも変わりますね」とおっしゃる。
音楽の流行やメデイアの形も変わりますもんね。
CDが出た時にはもうレコードなんて、カセットなんて…って感じだったけど、それでもなんとか生き延びているし、レコードなんかはむしろ魅力を再発見(若い人なら新発見かな)する人も多いみたい。蓄音機だってファンはいますからね。さすがにレーザーディスクはハード面で厳しくなってきているけど、プレイヤーさえ生きていれば楽しめる。
「レコードなら針を変えるだけで音が変わっておもしろいですよ」なんて楽しみもあるかもしれない。レコードプレーヤーがレコード店ではなく、楽器店に並んでいるのを見た時にはなんだか不思議な気がしたものだけど、今やアナタ、Perfumeだってアナログ盤を出してますからね。
まだまだレコードの楽しみの延び代は大きいのかも知れない。

お聞きした話によると、某レコード店ではビートルズのあるアルバムが120万円で売れた、なんてこともあったようだけど、そういう話題や投機的な興味ではなく、もっと音楽を楽しむためにレコードを探しに来るのもおもしろそうだ。それに、このハックルベリーさん、お値段もちょっと安めな感じがする。

もし「自分だけの一枚」を発掘できたら…。
気分はすっかりシェリーマン、おっと違った、シュリーマンかもしれない。