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ジャズ探訪記関西を中心に、往年の名盤を聴かせるバーから、生演奏も楽しめるレストランまで人気のジャズスポットを紹介!

vol.111
BUNK JOHNSON

やっぱり京橋はええとこだっせ。
@大阪・京橋

駅前の雑踏。混沌というか活気というか。やってきたのは京橋である。勝手なイメージではあるけど、京橋という街とジャズってのがイマイチ結びつかない。串カツ・立ち呑みならバッチリなんですけどね。
いやあ、いったいどんなお店なのだろう?

環状線の駅を北に抜け、1号線を少し東に。あ、ここにもって感じで、小綺麗な立ち呑みができてたりする。なんとも回転が速いというか、少しこない間に街はどんどん変わっていくんだなあ。
歩くことほんの5分ほど。小体なビルの三階にジャズ&バー「BUNK JOHNSON」はある。ドアを開けると、なんとも落ち着いた空間。広いとは言えないけど、この狭さと清潔な感じががなんとも落ち着くなあ。

フランク・シナトラの歌が流れるカウンターの端に座って、オーナーの藤原亘さんにお話をうかがった。
藤原さんは某家電メーカーにお勤めだったとのこと。脱サラ後このお店を開いたという穏やかな紳士である。

藤原さんとジャズとの出会いは高校生の頃。おなじみの「THE SIDEWINDER」や「MOANIN'」を買ったのがジャズにハマっていくきっかけだったとか。でも「好きなのは50年代の古いジャズ」とおっしゃる。
僕は知らなかったのだけど、店名にもなっているBUNK JOHNSONも古い時代のトランペッターなのだそうだ。では藤原さんもトランペットを…と思いきやさにあらず。ジャズについては「聴くに徹して」こられたらしい。

白いラックにはLPやCDがびっしり。店内にも何枚かの嬉しくなるようなジャケットが飾られているのだけど、やっぱりいいですね、大きなサイズって。イラストにしろ写真にしろ音楽を聴きながら眺めるっていう楽しみがある。このごろ人気の国産ウィスキーもカウンターに陣取り、出番を待っている様子。ちょっと昔のジャズを聴きながら、ハイボールで飲み比べってのもいいですね。

カウンターの上にさりげなく置かれたグラスにも、ジャズファンにはおなじみの動物たちがニコニコ笑っていたりして、しかもそこにおいしいお酒なんかもあるわけで、そうやって楽しむ時間を持つってことがジャズってことなんじゃないか、なんて思ったりするわけですよ。ほんの小さな幸せだけど、それのない人生ってのはちょっと…、ねえ。