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ジャズピープル

東京大学Jazz Junk Workshop

昨年につづいて、学生による学生ビッグバンドを紹介するこの企画。今回ご紹介するビッグバンドは東京大学Jazz Junk Workshop(東大JJW)。東大JJWはThad Jones & Mel Louis Orchestra、およびその後継バンドのVangard Jazz Orchestraのナンバーを演奏することを特徴としています。ジャズの一つの転換期にあった時期に、革新的なサウンドを作っていったバンドで、その流れに乗ってほかのバンドもさらに発展してきたと言われています。東大JJWはその転換期にあった革新的なサウンドへの敬意や憧れ、自分たちもさらに発展していくことへの願いを込めているそうです。今回も慶應大学K.M.Pの学生によるインタビューです。

interview

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革新的なサウンドを作っていったバンドへの憧れ




── まずはバンドについてご紹介していただけますか?

長尾「我々東京大学Jazz Junk Workshopは、Thad Jones & Mel Louis Orchestraの曲を中心に演奏しています。東大の学生を中心に、お茶の水、ぽんじょ(日本女子大学)などのメンバーが来てくださっています。」

大西「創立42年と、伝統のあるバンドですね。」

長尾「伝統はあるのですが、練習場所には恵まれているとは言えないですね…笑 それでもめげずに頑張っています。」

── 普段レギュラーバンドはどのような活動をしていますか?

大西「先ほども上げたThad Jones & Mel Louis Orchestra、およびその後継バンドのVangard Jazz Orchestraのナンバーを演奏します。演奏機会は、他大学さんと同じようにジョイントコンサートが年に2回あり、東大の学園祭(五月祭・駒場祭)、さらに他大学さんの学園祭に行って演奏したりしています。また、コンテストは8月に行われる山野BBJC、および12月に行われる太田市Jazz Festivalに参加しています。年間活動の集大成となるリサイタルは毎年12月中旬に行っています。」

── ジュニアバンドはどうですか?

大西「コンテストの内容を除けば、基本的にはレギュラーバンドと変わりません。8月にジュニアバンドの祭典、ステラジャムに参加しています。」

長尾「特にジュニアバンドはジョイントコンサートをメインの演奏機会としています。演奏機会の数という面ではかなり多く、他大バンドさんとも非常に仲良くさせていただいております。」

── 昨年度を通して印象的なステージは?

大西「昨年、特に力を入れていたのが集大成のリサイタルです。そのリサイタルで一つ上の先輩方と一緒に演奏するのが最後でした。内容というよりは、先輩方の雄姿が目に焼き付いていますね。」

長尾「僕も客席で見ていて感動しましたね。」

── 先ほど、Thad Jones & Mel Louis OrchestraやVangard Jazz Orchestraのナンバーを主に演奏しているとお聞きしましたが、何か理由があるのですか?

大西「T&Mはジャズの一つの転換期にあった音楽だと思っていて、カウント・ベイシーなどの流れを汲みつつ、革新的なサウンドを作っていったバンドで、その流れに乗ってほかのバンドもさらに発展していきました。僕らはその転換期にあったT&Mのサウンドにあこがれて演奏しています。」

長尾「一人ひとりのソロが寄り集まってできているようなサウンドで、それぞれが自由に演奏しているのですが、全体として聞くとまとまりがあるというバンドです。」

大西「ドラムですら演奏中は自由にやっていて、その音のなかからテーマも聞こえてきます。コンボ感の強い音楽かもしれません。」

お客さんを楽しませることはもちろん自分たちも楽しむことを大切に。



── 皆さんにとってジャズをやっていて楽しいと思う瞬間は?

大西「大体いつも楽しいですね笑 特に本番で演奏していてうまくハマったと感じるときが一番楽しいです。僕らの演奏には、自分たちが楽しむということと聞いてくださるお客さんを楽しませること、という二つの目的があります。ですから、普段の練習はかために行い、本番でお客さんだけでなく自分たちも楽しめるように演奏できるようになることで、お客さんにとって一番良かったと思える状態を作り出せるようにしています。」

長尾「確かに、本番はお客さんを巻き込んで一緒に自分たちも空気感を共有する場としてとても好きです。ただ、普段の練習も活動の時間の割合で考えれば長く、練習中にも楽しい瞬間があって有意義な時間を過ごすことができています。」

── 最後に今年の活動の目標は?

大西「山野で…シード権は狙いたいですね(笑)。」

長尾「20…うーん15位以内を目指したいです(笑)。」

── 具体的な数字を出してくださいましたね(笑)。ちなみに、集大成のリサイタルでの目標も聞かせてもらえますか?

大西「泣きたい(笑)。」

長尾「泣きたいですね(笑)。」

── なるほど(笑)。ありがとうございました。



Written by Uchida
※2018/4 インタビュー時点の情報です。

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東京大学Jazz Junk Workshop

[About us]
東京大学JazzJunkWorkshopは東京大学唯一のビッグバンド・ジャズを演奏するサークルです。 活動はレギュラーバンドとジュニアバンドに分かれており、レギュラーバンドではThad Jones and Mel Lewis Jazz Orchestra (通称サドメル)およびその後継バンドであるVanguard Jazz Orchestra、 ジュニアバンドではCount Basie Orchestraのナンバーをメインとして演奏しております。

Jazz Junk Workshop(通称JJW,JJ)はビックバンドジャズを演奏するバンドです。ビックバンドは通常16〜20人編成で演奏を行います。JJWでは
サックス5人(アルトサックス2人、テナーサックス2人、バリトンサックス1人)
トロンボーン4人(テナートロンボーン3人、バストロンボーン1人)
トランペット4〜5人
ドラム、ベース、ピアノ(、ギター)
を基本の編成としています。その他にもフルートやフリューゲルホルンに持ち換えたり、パーカッションが加わることもあります。

JJWは1・2年生主体のジュニアバンド(Jr.)と経験者・3年生主体のレギュラーバンド(Reg.)に分かれて活動しています。Jr.では主にCount Basie Orchestra、Reg.ではThad Jones and Mel Lewis Jazz Orchestraの曲を中心に演奏しています。Jr. Bandは火曜日18:00〜21:00と土曜日10:00〜13:00に、Reg. Bandは水曜日18:00〜21:00と土曜日16:00〜19:00に、基本的に東京大学駒場キャンパスの新学生会館で合奏を行っています。 また、JJWでは新入生を受け付けています。詳しくは新歓ページをご覧ください。
JJWは、一年間を通して数多くのライブに出演します。東京大学の学園祭である五月祭や駒場祭をはじめとして、他大学との合同ライブ(ジョイントコンサート)など、およそ月一回のペースでライブをする機会があります。夏に行われるコンテスト形式の大会にも参加していて、昨年のJrバンドは見事入賞を果たしました。 年末にはリサイタルを開催して、一年の活動を締めくくります。合宿も年二回行っていて、春は長野、夏は茨城で音楽漬けの日々を送ります。JJWに入れば、楽しいサークルライフを謳歌できること間違いなしです!

[Website / SNS]
HP:http://utjjw.sakura.ne.jp/
Twitter:@utjjw