「変幻自在の魅力」
2016年 神戸新開地ジャズヴォーカルクィーンコンテストで"富士通テン賞"を受賞した中澤さやかさん、伸びやかで、透き通るような心地よい歌声の持ち主。"変化自在が私らしさ"とおっしゃっている通りこれまで様々な音楽活動に取り組んでこられたとのこと。そんな中澤さんにジャズや音楽のこと、これから目指す方向など色々伺いました。
中澤さやか
埼玉県出身。幼少の頃から音楽に親しみ、いつしか興味は洋楽へ。17歳から本格的にボーカルレッスンを受け始め、ポップス、ソウル、R&Bなど様々なジャンルのバンドボーカルを担当。
2007年、さらなるレベルアップを目指し、単身NYへ渡米。ボーカルテクニックに磨きをかける。帰国後は、バーやレストランなどで演奏する傍ら、レコーディングシンガーとしても活動。洋楽ポップス、R&B、ソウル、そしてジャズと、ジャンルにとらわれず、「中澤さやか」らしさを日々追求し続けています。
・2013年、地方FM局のラジオジングルに抜擢。
・2015年夏公開の映画「ラブ&ピース」(園子温さん監督)にて劇伴コーラスを担当。
・2016年、ソニーミュージックのブランド「KIDSTONE」より発売の絵本「MUSIC KIDS BOOK」シリーズにて歌唱。
・2016年「第17回神戸新開地ジャズボーカルクイーンコンテスト」にて、「富士通テン賞」を受賞。
エンジェルボイスと称される繊細で心地良い歌声でありながら、ブラックフィーリングに溢れた曲も得意としています。
「セッションという場に参加したくて。」
多様な音楽経験からジャズへ。
── ジャズを始めたきっかけは何だったのでしょうか?
いろんな歌をうたってきてジャズにたどり着いた感じです。これからもジャズばかりではなく、今までどおり色んな音楽をやっていこうと思います。仕事ではJPOPも歌いますよ。
── 活動を拝見させていただいたのですが、多様な作品に参加されていますね。
ラジオのジングルだったり、映画の劇版のコーラスなんかもやっています。アレンジというかヴォーカルのテクニック部分がジャズにつながっているんじゃないかなと思っています。ジャズって難しいものなのかなと思っていたのですが、歌える曲を増やしたいなというのとセッションという場に参加したくて、ジャズにチャレンジしているんです。最初は自由に表現できればいいかなと思っていたのですが、ジャズのルール、リズムの取り方とかスイング感とかが独特で難しく、やりがいがあるなと感じています。
── 栃木や高知など全国あちこちで活動されていますね。
たまたま人のご縁で、音楽仲間が仕事をもってきてくれたんです。ジャズだったり、昭和歌謡をジャズアレンジしたものをやりましたね。黄昏のビギン、見上げてごらん夜の星を とか。年配の方にも喜んでいただけましたよ。昭和歌謡とジャズって近い雰囲気がを感じるんですね。今の若い人が聞いたらとても新鮮に受け止めてもらえると思います。日本語の曲はとても喜ばれるんですよね。
── ちなみに、ヴォーカルを始められたきっかけは何だったのでしょうか?
元々歌が好きで、中学生の時にマライヤ・キャリーを聞いて歌ってみると難しい。もうちょっと洋楽をかっこよく歌いたいと思って。そこから自分で発音を勉強したりしました。
── ヴォーカルで心がけていることはありますか?
疲れを感じたら無理をしないというくらいですかね。あとは呼吸が浅くなりやすいので、呼吸は普段から気をつけていますね。
── "浅い"というのはどういう意味ですか?
いかに深いところに息を落として、いかに深いところから息がはけるかということなんだと思っています。カラダのバランスを整えるのに、必要なんじゃないかなと思って色々試していますね。
「ジャズと言えばニューヨーク」
音楽で二度の武者修行
── ニューヨークにいらっしゃったとお伺いしましたが?
そうですね。ニューヨークには1年間、ジャズとは関係なく行きました。自分がどこまでできるかな、どんな反応があるかなというのを歌で確認したかったんです。
── どんな活動をしていたんですか?
レッスンを受けたり、セッションに参加したり。向こうには、ジャズ以外にも、クラブやブラックミュージック、R&Bなんかのオープンマイクもあって、そういったところに参加していました。あとは、いろんなもの見たりしました。そのあと、日本に戻ってジャズを始めたことがきっかけで、"ジャズと言えばニューヨークだ"と思って、短期間でしたが、今度はニューヨークにジャズの勉強に行きました。そこでもセッションに参加したりしました。ジャズクラブもたくさんあって、レベルも様々でいろいろなところがありますね。おじいちゃんやおばあちゃんが気軽に歌いに来ているところもあれば、もっとレベルの高いところもあったり。
"変化自在"ジャズやポップを織り交ぜた
ハイブリッドな音楽にも取り組みたい。
── 神戸の印象を教えていただけますか?
実はジャズヴォーカルクィーンコンテストで初めて来て、今日で2回目なんです。なんとなく、神戸に行ってみたいなというところではあったのですが。落ち着いていて、大人の街ですね。まだ観光もちゃんと出来ていなくて。
── ところでジャズヴォーカルクィーンコンテストに応募したきっかけは?
今までコンテストとかには出たことがなくて、何かに挑戦してみたくて、変わりたいなという気持ちがあって応募しました。
── 今後の活動についてはいかがですか?
ジャズをもう少し詰めて勉強したいです。ジャズはまだまだ続けて行きたいですね。また、自分らしさを出して行きたいです。
── 中澤さんらしさってどんなものでしょうか?
変幻自在なところでしょうか。ジャズだけではなく、ポップスもやってきました。状況に応じて、色々歌って来て、それらを混ぜて何か出来ないかなっていう思いもあります。
── 今はどんなところを目指していますか?
ジャズだけではなく、オールマイティーに歌っていけるようになりたいですね。ジャズのお手本だとエラフィッツ・ジェラルドだったり、コンテンポラリーなのも好きで、ジェーン・モンハイトとかニコル・ヘンリーとかが好きですね。他にも好きなアーティストはたくさんいますね。どちらかと言うと聴きやすいものが多いんじゃないかと思います。
[ ライブ情報 ]
- ショックオン(埼玉県川口市)でのジャズライブ ゲスト出演
- 2017年4月28日(金)時間未定 ※詳しくはH.P.にてご確認ください。
[ アルバムリリース ]
- 中澤さやか ミニアルバム発売
- ジャズはもちろん、R&B、Soul系も含めた全4曲のミニアルバム発売。※詳しくはH.P.をご覧ください。