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ConcertReport・コンサートレポート

JAPAN STUDENT JAZZ FESTIVAL 2011

第27回 ジャパンスチューデントジャズフェスティバル 2011年8月20日(土)・21日(日) 神戸文化ホール

過去最多の45団体が参加。若さと個性あふれる熱演が繰り広げられた2日間

昨年から更に6団体が増え、2日間で計45団体が出演した今回のフェスティバルは、初めて高校の部が2日間に分けて開催されました。西は山口県から東は茨城県まで、地元兵庫以外にも数多くのバンドが参加しました。ビッグバンドと一口に言っても、18名ほどのバンドから30人を超える大所帯まで様々で、また男子部員だけの熱いバンドなどもあり各校の個性ある演奏を楽しめます。各バンドともお揃いのTシャツやネクタイで、年に1回の晴れ舞台に上がります。演奏中も笑顔でアイコンタクトを行うなど仲の良さがうかがえるバンドメンバーですが、観客席も負けていません。OBや後輩が「頑張れー!!」「○○さん~!」と大声援を送っている様子に、微笑ましくも、先輩から後輩へ脈々と受け継がれる伝統が感じられました。

初日20日(土)の中ホールで、15校が出場した「中学生の部」は、和歌山県の海南中学校からスタート。無事にステージを終え、緊張から解放された生徒さんが、「はやく、すわりたいです!」と笑顔で答えていたのがとても印象的でした。続いて、今回が初出場となる岡山県の「矢掛中学校」は、揃いの白いユニフォームで元気一杯の演奏を聞かせてくれました。出演校の半数以上が、兵庫・大阪以外からの参加ということもあり、そうした学校は、朝6時に出発して、会場に入ったようです。また、夏休みを返上して練習に励んだ各校の本イベントに対する熱い想いが伝わってきます。息をつかせぬパフォーマンスが繰り広げられた中学生の部の「神戸市長賞」を獲得したのは、愛知県の名古屋市立本城中学校 HONJO JAZZ ORCHESTRA!昨年、「富士通テン賞」を受賞した同校の活躍に、私達、KOBEjazz.jp スタッフも感慨深くなりました。

そして、30団体が出場した高校の部においても、このイベントが3年生にとっては最後の演奏となるバンドもあり、並々ならぬ気迫が伝わってきます。どのバンドも緊張感の中にも笑顔溢れる楽しそうな演奏で、聴いている方も楽しい気持ちになりました。初出場バンドの初々しい演奏を清々しい気分で聴き、「兵庫県立高砂高等学校 ビッグ・フレンドリー・ジャズ・オーケストラ」をはじめとする常連校の貫禄ある演奏はどれも素晴らしく、中でも本年の「神戸市長賞」に輝いた「甲南高校ブラスアンサンブル」は、大人顔負けの圧巻の演奏。観客は完全に彼らの演奏に引き込まれ、一曲一曲終わるごとに、割れんばかりの拍手と歓声が鳴り響いていました。

中・高校生たちの青春の1ページに参加させてもらい、観客も気持ちだけは少し若返れる(笑)このイベントに、一度足を運ばれてはいかがでしょうか。

AWARD
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ベストサウンド賞(富士通テン賞) 高槻市立柳川中学校

ベストサウンド賞(富士通テン賞) 名古屋市立向陽高等学校

神戸市長賞(白川賞) 名古屋市立本城中学校

神戸市長賞(白川賞) 甲南高等学校