コンサートレポート バックナンバー
小曽根実のおじゃまライブ&トーク
第2回 スインギングナイツ in KOBE 2008 キャンペーン
2008年3月15日(土)  サテンドール神戸[神戸市・中央区]
御大・小曽根実さんがいきなりおじゃま!?
第二回を迎えたスインギングナイツin KOBE 2008キャンペーン。今回は神戸ジャズの第一人者・小曽根実さんが、北野地区を中心にしたジャズハウスをライブとトークで「おじゃまする」という、なんとも気さくで、しかも贅沢な企画。
これが一店ならともかく、合計16店、ほぼ1ヶ月にわたる企画となると、これはもうほとんど「神戸・北野ライブツアー」です。
そんな豪華なキャンペーンが、この夜、サテンドール神戸で幕を開けました。
Schedule 出演ライブスケジュール
小曽根実さん 出演日
出演店舗名
小曽根実さん 出演日
出演店舗名
2008年3月15日(土)
1.サテンドール
4月1日(火)
9.ディ バイ ディ
3月16日(日)
2.バー グルウス
4月3日(木)
10.ホリーズ
3月20日(木)
3.ソネ
4月4日(金)
11.アプロウズ
3月21日(金)
4.ジャスト イン タイム
4月5日(土)
12.ベイズン ストリート
3月24日(月)
5.バンブー
4月6日(日)
13.グッドマン
3月27日(木)
6.グリーン ドルフィン
4月8日(火)
14.エリース
3月29日(土)
7.マエィーニ
4月10日(木)
15.ヘンリー
3月30日(日)
8.さりげなく
4月11日(金)
16.グレート ブルー
※都合により出演日が変更になる場合があります。
いよいよ開幕、ライブ&トーク
中山手通に面した、誰もが知る老舗ジャズハウスのひとつ・サテンドール神戸。
楽しい演奏とトークが楽しめるとあって、この日も開演前からたくさんのジャズファンがつめかけました。おひとりの方もカップルの方もあり、そしてお子さま連れ・家族連れのお客様も。
さすがにファッションの街でもある神戸、ドレッシーな女性の姿も多く見受けられます。みなさんそれぞれに、今日のライブを楽しみにしておられるようです。
さて、いよいよライブの始まり。
神戸ジャズファンにとっては、もうおなじみの小曽根実さん。すでに会場は和気藹々としたムードに包まれまています。
「僕が言うたばっかりに、こんなライブすることになってしまいまして…」
おっとりとした神戸弁のトークに、早くも笑声がこぼれます。
今回のメンバーは、ピアノが小曽根実さん、ベースが三原脩さん、ドラムスが清水勇博さん。普段はあまり一緒に演奏したことのないメンバーだそうですが、そこは同じ神戸ジャズメン。なんとも自然に息が合って、最初の曲「タンジェリン」が軽快に始まりました。

演奏が進み、お酒や料理も次々に運ばれ、客席もどんどんリラックス&ホットに。カウンター席で演奏を聴いていた和服の女性も、リズムに合わせて足袋と草履のつま先が揺れています。
「NO MORE BLUES」、「酒とバラの日々」などおなじみのスタンダードが次々に演奏され、スローなアレンジで始まった「TEA FOR TWO」が途中でアップテンポに変わると、会場からも手拍子が起こります。

楽しい時間が過ぎるのは早いもの。とはいえ、あっというまに今夜のファーストセットも最後の曲となります。曲目は、これもおなじみ「チェニジアの夜」。ふとカウンター席を見ると、サックスを構えてなんとなく音あわせをしているふうな男性の姿。
ふらりとステージに歩いていったかと思うと、なんとそのまま飛び入りでセッションが始まりました。

飛び入り参加のサックスの男性、なんとこの方、小曽根さんのご子息・啓さんなのだとか。そして啓さんを交えてのアンコール演奏へと続き、こんなサプライズもジャズならでは。

最後には、「チェニジアの夜」を巡る小曽根さんのトーク。落語「時そば」ならぬ「チェニジア・ラーメン」に客席は爆笑。この曲を演奏する時、小曽根さんは決まってこの話をされるそうですが…、いや、これはぜひライブでお聞きになってください。

楽しいトークと素晴らしい演奏、そして思わぬ展開に満員の客席も大いに湧いて、満足感あふれる初春の一夜でした。