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コンサートレポート



第90回東京大学五月祭
■2017/5/20(土)・21(日) 東京大学本郷キャンパス

レポート

一足早く秋の祭典が東大に

 5月20日・21日の二日間、東京大学では学園祭が開催されました。多くの大学では11月頃に行われる学園祭ですが、東京大学本郷キャンパスでは五月祭という名前で他の大学より一足早く学園祭が開かれ、様々なイベントが行なわれ、模擬店なども学園祭を盛り上げます。

 イベントの一つとして、教室1つを使った東京大学のビッグバンドサークルであるJazz Junk Workshop (通称JJW)さん企画での演奏会場がありました。二日間に渡り、朝から夕方まで様々な大学のビッグバンドサークルや、学生ビッグバンドに関係がある人の有志で構成される企画バンドがノンストップで演奏されており、両日ともに多くの大学と企画バンドの演奏を聴くことができました。

 大学ビッグバンドサークルでは多くの大学が出演する中、一昨年、昨年と山野ビッグバンドジャズコンテストで二連覇を果たした 慶應大学 Light Music Society も出演しており、圧巻の演奏を披露しました。山野では常に最先端を行き、コンテンポラリーをよくやっている慶應ライトですが、五月祭では予想に反して4ビートからスタート。Matt Catingub の「Bopularity」などを混ぜ、最後にはコンテンポラリーに移るという演奏内容。ジャンルの豊富さからもお客さんが楽しめる内容となっていました。他にも、立教大学 New Swingin’ Herd からはCount Basie を中心に若く元気な演奏を披露したジュニアバンド、ワルツや変拍子などの入ったコンテンポラリーを中心としたセットリストを用意したレギュラーバンドの2バンドが参加。非常にまとまりのある演奏を披露。昨年、ベストランクアップ賞を獲得しただけあって、新たなレベルに進もうとしている非常に成長が楽しみな内容となっていました。

 企画バンドでは東大JJWのコンサートマスターをやられている本多航さんも参加している家系バンドが印象的でした。大学3年生で構成されたこのバンドは東大・慶應・立教など様々な大学のメンバーで構成されており、Bohuslan Big Band plays Lars Janssonの「The Blue Pearl」といった難曲を多数演奏。クローザーのCount Basieの「Basie」では、一昨年のステラジャム国際ジャズオーケストラ・フェスティバルでベストソロイストに選ばれた立教NSHの日下部裕貴さんと去年の山野ビッグバンドジャズコンテストで優秀ソリスト賞を獲得された東大JJWの本多航さんの二人によるアルトサックスのバトルソロも披露。非常にレベルの高い豪華な演奏となっていました。

 たくさんのバンドが出演していましたが、やはり一番の盛り上がりを見せたのは二日間ともトリを務めた東大JJWレギュラーバンド。5月の始めに行われた山野ビッグバンドジャズコンテスト東日本予選では1位通過で本選出場を決めているだけあり、とりわけ多くのお客さんが教室に詰めかけました。JJWはThad Jones/Mel Lewis Jazz Orchestraに関わりのある曲を中心に演奏するバンドで、やはり一曲目も「Low Down」からスタート。4ビートのスウィングの深さや曲調をメンバー全員が理解していて、各々が格好いい吹き方をやろうとしているのが伝わる流石の演奏でした。最後の曲も、もちろんサドメルの「The Second Chance」。曲の展開の仕方がとても上手く、流れるように進む演奏でした。ピアノ、ベース、サックス、トロンボーンの個々のソリストもポテンシャルが高く、それぞれが曲に対するアプローチもしっかりしていて、10分ほどある演奏があっという間に感じられる演奏でした。セットリストの都合上か3曲しか演奏されませんでしたが、大満足を得られる内容でした。

 多くの大学バンドと企画バンドが参加する五月祭。熱く楽しい音楽や学園祭ならではの面白いMCなど、様々な面で楽しめる内容で、多くの人が満足できたのではないでしょうか。

 これから多くの大学バンドが8月の山野ビッグバンドジャズコンテストに向けて力を入れる頃になりますが、今年の夏は東大JJWさんに大注目です。

Witten by Hiroaki Shimizu

インタビュー

東大Jazz Junk Workshop
コンサートマスター 本多航さん


―― 割りと早い時期にある学園祭での演奏ですが、短い期間で音楽を作るのは難しくなかったですか?
2月中旬にバンドを結成して、山野予選通過を目標に練習を重ねてきました。やっていく中でセクションによって様々な課題が見えてきたのでそれを潰していくのは大変でしたが、去年から引き続き乗ってくれている人が多かったこと、同期や後輩が積極的に意見や提案をしてくれた甲斐もあってバンドとして成長してこれたと思っています。まだまだ課題は多いです(笑)。

―― 先日行われた山野ビッグバンドジャズコンテストの東日本予選では見事1位通過をされましたが、今のお気持ちと大変だったことなどありましたら教えて下さい。
長い間一緒にバンドをやってきた仲間と一緒に目標としてきた本番で結果を出せたというのはもちろん嬉しかったです。個人的には気をつけたことやこだわったことを審査員の先生に褒めていただけたのは本当に嬉しかったです。僕も他のメンバーも予選の結果で慢心しそうになることがあるので、それだけは気をつけます!

―― これから山野本選目指して練習に励まれると思いますが、意気込みを教えて下さい。
ちょうど選曲が終わって曲が決まったので、いい演奏ができることを目指してどんどん詰めていきたいと思います!今年から会場が東京国際フォーラムになるということでメンバー一同、大舞台で演奏できることを楽しみにしています!

お知らせ

[東京大学JazzJunkWorkshop]


About
東京大学JazzJunkWorkshopは東京大学唯一のビッグバンド・ジャズを演奏するサークルです。 活動はレギュラーバンドとジュニアバンドに分かれており、レギュラーバンドではThad Jones and Mel Lewis Jazz Orchestra (通称サドメル)およびその後継バンドであるVanguard Jazz Orchestra、 ジュニアバンドではCount Basie Orchestraのナンバーをメインとして演奏しております。

Jazz Junk Workshop(通称JJW,JJ)ではサックス5人(アルトサックス2人、テナーサックス2人、バリトンサックス1人)トロンボーン4人(テナートロンボーン3人、バストロンボーン1人)トランペット4〜5人を基本の編成としています。その他にもフルートやフリューゲルホルンに持ち換えたり、パーカッションが加わることもあります。

JJWは1・2年生主体のジュニアバンド(Jr.)と経験者・3年生主体のレギュラーバンド(Reg.)に分かれて活動しています。Jr.では主にCount Basie Orchestra、Reg.ではThad Jones and Mel Lewis Jazz Orchestraの曲を中心に演奏しています。 Jr. Bandは火曜日18:00〜21:00と土曜日10:00〜13:00に、Reg. Bandは水曜日18:00〜21:00と土曜日16:00〜19:00に、基本的に東京大学駒場キャンパスの新学生会館で合奏を行っています。 また、JJWでは新入生を受け付けています。詳しくは新歓ページをご覧ください。

JJWは、一年間を通して数多くのライブに出演します。東京大学の学園祭である五月祭や駒場祭をはじめとして、他大学との合同ライブ(ジョイントコンサート)など、およそ月一回のペースでライブをする機会があります。夏に行われるコンテスト形式の大会にも参加していて、昨年のJrバンドは見事入賞を果たしました。 年末にはリサイタルを開催して、一年の活動を締めくくります。合宿も年二回行っていて、春は長野、夏は茨城で音楽漬けの日々を送ります。JJWに入れば、楽しいサークルライフを謳歌できること間違いなしです!


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