KOBEjazz.jp

ジャズを愛するすべての人へ。こだわりのジャズ情報を富士通テンがお届けします。

コンサートレポート

エロフェス! 〜ザ・エロージャズオーケストラ 10 周年感謝祭〜
■2017年2月5日(日) FISH IN THE FOREST ~TOOTH TOOTH × そら植物園 ~(神戸市中央区)

レポート

結成10年!お祭りが似合うビッグバンドのアニバーサリーコンサート

 オーナー(当時・バンドマスター)の白樫政孝さんが中心となって結成され、カウント・ベイシーをこよなく愛するビッグバンド、その名も「ザ・エロージャズオーケストラ」。正式名称は「The Eternal Rhythm Of Basie Jazz Orchestra」。音楽を愛し、ジャズを愛し、ベイシーを愛する人たちが集まった、このエロージャズは、今年で10周年を迎えました。

 今回の企画「エロフェス!」は、2月にリニューアルオープンされた「FISH IN THE FOREST ~TOOTH TOOTH × そら植物園 ~」(元cafe Fish!)にて、お昼から開催されました。山と海にかこまれた神戸のように、天井高くまで飾るみずみずしい植物たちや、外に構えるのは大きな魚のシンボル、さらに食欲をそそるフライドポテトやカレーのスパイスの香りが、お店いっぱいに広がります。

 若い人や小さい子供連れのファミリーも多く、皆お酒と食べ物を片手に、客席は満員!ワイワイとした広いリビングのような空間の中、ドラマーのカウントに続き、一曲目「Jubilee County Jubilee」でライブがスタートしました。ドラム,ベース,ピアノ,ギターの心地良い4ビートに乗せて、トランペットの圧巻のサウンド、バンドを支えるトロンボーンのハーモニー、セクシーに歌い上げるサックスの音色、熱い展開を繰り広げるソリスト達。カウント・ベイシーへの愛と探究心が伝わる、そんなサウンドが響き渡ります。

 その後には10周年感謝祭ということで鏡開きが行われ、「よいしょ、よいしょ、よいしょ!!」の掛け声と共に、笑顔で樽を割るのはバンドマスター・中安航太さん(トロンボーン)。お客さんへ振る舞われたお酒の枡には、なんとエロージャズのロゴマークが入っており、お客さんへの嬉しいお土産となりました。ビッグバンドの演奏は、ゆったりとセクシーな「April In Paris」から、間髪入れず「Fancy Meeting You」のかわいらしいメロディーへと展開し、お馴染みのカウント・ベイシーのナンバーが続きました。「いつものライブとは一味も二味も違いますよ!」とMCでもあった通り、普段のエロージャズでは味わえない企画がたっぷりと用意されていました。

 メンバー内で、ジャズ,歌ものポップス,ファンクなどのジャンル別にバンドが結成され、一人一人のソロをじっくり聴くことができたり、冒頭のベイシービッグバンドとは雰囲気が異なるサド・ジョーンズ&メル・ルイスのモダンな楽曲の初披露もありました。さらにクラシックステージもあり、実行委員長・橋本利恵さんのピアノソロでショパンの名曲「幻想即興曲」が始まると、会場はガラリと変わり、落ち着いたムードへと一変。ピアノと管楽器のデュオや、珍しくも太鼓だけの曲もあり、各楽器の魅力も伝わってきました。

 コンサートマスター・藤田尚孝さん(トランペット)と山崎和広さん(ヴォーカル)のMCに、お客さん達は思わずクスッと笑いながらも引き込まれていき、締めくくりのステージでは再びビッグバンドでベイシーのナンバーが演奏されました。ヴォーカリストの山崎さんと山下さんお二人の歌声も加わり、スタンダードナンバー「If I Were A Bell」などが演奏されました。やはり、ベイシーといえば独特のブルージーなメロディーが魅力的で、それぞれソロにも熱がこもります。手拍子と共に「かっこいい!」「ブラボー!」と掛け声もあり、まさにステージと客席が一体となったライブでした。

(written by Asumi Kasai & Kota Nakayasu)