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コンサートレポート

第17回 神戸新開地ジャズヴォーカルクィーンコンテスト
■2016年5月7日(土) 神戸アートビレッジセンター 2F KAVCホール[神戸市兵庫区]

レポート

ヴォーカル&アルトサックスの坂田雅枝さんがクィーンに決定

 日本のジャズシーンにおける女性ジャズヴォーカリストの登竜門として、17回目を迎えた、神戸新開地ジャズヴォーカルクィーンコンテストが、5月7日(土)に神戸アートビレッジセンター「KAVCホール」で行われました。

 今年は過去最多の昨年と同数の143組がエントリー。実行委員が課題曲の2曲を音程、表現力、英語の発音、将来性、パフォーマンスの期待度などを審査し、3月の予選審査会を経て10組のファイナリストが決定しました。

 審査員長に服部克久さん、ゲスト審査員にジャズピアニストの小曽根実さん、ジャズヴォーカリストのロアナ・シーフラさんを迎え、黒岩静枝さん、道満雅彦さんの5人が審査を務めました。本選の審査ポイントは歌唱力、歌詞の読解力、英語の発音、さらに、パフォーマンスも採点の基準として、お客さんの反応や拍手もポイントになります。今年は「あなたが選ぶ神戸新開地ジャズヴォーカルクィーン」と題した投票用紙を用意し、お客さんも審査員の一人として、会場が一体となってステージを盛り上げました。
「控え室からみなさんのシアトルに行きたいという想いが伝わり、すでに戦いが始まっていました。心の中の戦い、表に出る戦い、そして、一人ひとりのステージの戦いが見たい」と、新開地ミュージックストリート実行委員長の高四代さんの激励のスピーチで、熱い戦いが始まりました。

 審査員長の服部克久さんは「坂田さんのサックスと歌の完成度が高く、エンターテインメントとして考えたとき、歌も演奏も両方できるのはすばらしい」と高く評価。また、審査員特別賞のaya Suekiさんのステージは、コンテストの枠を超えたハイレベルなパフォーマンスだったと絶賛。プロとしての今後の活躍に期待したいとエールを贈りました。

 ゲストライブでは、昨年の16代ジャズヴォーカルクィーンの山添ゆかさん、シアトルからは、4オクターブの声を持つ、ジャズヴォーカリストオーディション優勝者のラヴォン・ハーディソンさん、高校生の部の優勝者のクリスティナ・ビューノさんによるパフォーマンスで会場を沸かせました。そして、エンディングは審査員の黒岩静枝さん、ロアナ・シーフラさん、ファイナリスト、ゲストによるセッションで盛大に幕を閉じました。

 グランプリの坂田雅枝さんは「このステージに立てるだけでも光栄でしたが、賞を励みにしたい」と力強くあいさつ。9月に行われるシアトルのジャズライブハウス“ジャズ・アレイ”の出演権を手にしました。また、将来有望なヴォーカリストに贈られる、富士通テン賞には、中澤さやかさんが選ばれました。

コメント

グランプリ

坂田雅枝さん

ステージは緊張しました。もっとのびのびできればよかったのですが、ベストを出すことができたと思います。まさかのグランプリでしたので驚いていますが、受賞は光栄なことですので、これからもっと頑張らなければと思っています。

富士通テン賞

中澤さやかさん

緊張しましたが、終わってホッとしています。1曲目の「Lover Man」は歌詞の意味と見せ方を意識して、2曲目の「Almost Like Being In Love」はアップテンポなのでスイング感を大切に歌い、自分の力を出すことができました。

出演

01. Yukino[茨城県つくば市]/02. 島田知衣[兵庫県神戸市]/03. 成合幸[宮崎県宮崎市]/04. オークラミカ[神奈川県横浜市]/05. aya Sueki[東京都]/06. 坂田雅枝[兵庫県神戸市]/07. 島谷理子[大阪府大阪市]/08. 堀内実智代[長野県上田市]/09. 中澤さやか[埼玉県朝霞市]/10. SOA[大阪府大阪市]