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コンサートレポート

第10回タコタコジャズフェスティバル
■2016年1月24日(土) 明石市立西部市民会館 [兵庫県明石市]

レポート

 新年1月24日(土)、「第10回TACOTACOジャズフェスティバル」が明石市立西部市民会館にて開催されました。
 今回は会場の都合がつかず、恒例の秋開催から真冬の1月末開催に…。寒い時期にお客様に会場まで足を運んでもらえるのか心配する声も上がる中、追い打ちをかけるように開催日は数十年ぶりの大寒波に見舞われ、当日の予想最高気温はわすが2°C。氷のようにキンと冷えた朝を迎えて準備を進めていると、まだ早い時間にもかかわらずお客様の姿が!当日券を購入するために販売時間前から来られたお客様でした。その後も続々とお客様が来られて、開場時間の30分前には既にたくさんの方々が並ばれたために予定時間より早く開場するほど。結果、開演前にはほぼ満席となり、大勢のお客様のジャズ熱に心温まる想いがしました。

 今回のTACOTACOジャズフェスティバルは、選りすぐりのビッグバンド5組の演奏でした。
 トップバッターは本フェスティバル初参加で姫路が本拠地の“Saturday Night Gang”。様々な年代・職業の社会人がジャズというキーワードで繋がっている最も社会人バンドらしいバンドと言えるかもしれません。そしてそれを象徴するかのようなバラエティー豊かな選曲で、キャラバンなどは現代的かつアバンギャルドなアレンジで聴かせていただきました。
 2番手は明石ではお馴染みの方も多い“POCHI BIG BAND”。プロ・アマのミュージシャンがあいまって、ジャズからポップスまで幅広く楽しませてくれるバンドで、今回もDREAMS COME TRUEの曲をジャズアレンジで演奏。ボーカルも多彩で、若さ溢れる女性ボーカルから洒落た低音の男性ボーカルまで3名の方がバンドとともに素敵な音楽を届けてくれました。
 次は“ブルーサウンズ135゜”。最高齢80歳というベテラン揃いのメンバーで、この日は入院中のメンバーが車椅子で駆けつけた素敵なサプライズも。皆さんとても若々しく演奏されていて、古き良き時代のジャズをふんだんに聴かせていただきました。

 第二部のスタートは、今回もご協賛いただいてる富士通テン株式会社様の“Daijobu Jazz Band”。プロの専門的なトレーニングを受けて培われた素晴らしい演奏でお客様を魅了していただきました。また、昨年の「なにわジャズ大賞」を受賞された坂田雅枝さんのオリジナル曲もあり、ジャズのさらなる広がりを感じるひとときでした。
 最後は、明石生まれ明石育ちのビッグバンド、“メイトジャズオーケストラ”。41年の歴史を持つ伝統あるこのバンドの安定感のある演奏で、素敵なアンサンブルが味わえました。しっとりと艶めいた歌声のボーカルも加わって、締めにふさわしい心を和ませるジャズを楽しませていただきました。

 今回のTACOTACOジャズフェスティバルでは、出演者が演奏を楽しむだけでなく、悪天候の中でもジャズを聴きに来て下さったたくさんのお客様のジャズへの愛の深さを実感できました。今回のフェスティバルが記念すべき第10回の節目にふさわしい内容になったことをお客様と出演者の皆様に深く感謝致します。
 次回フェスティバルはやはり従来通り気候のいい秋に開催したいと思います。その際は是非、お越し下さいますようお願い申しあげます。

[ レポーター/TACOTACO JAZZ FESTIVAL 実行委員 森谷 里加 ]