コンサートレポート バックナンバー
STUDENTS JAZZ LIVE 2007
第9回ステューデントジャズライブ

溢れる笑顔と熱い音。青空の下に響き渡る、新緑のビッグバンド・ジャズ。
緑の風が薫る初夏のような一日、抜けるような青空のもと行われた「スチューデント・ジャズ・ライブ」。2007年の今年は第9回。関西圏のバンドだけでなく、名古屋の「FREE HILLS JAZZ ORCHESTRA」や、甲南高校と高砂高校のOB・OGによる「ACT JAZZ ORCHESTRA」、甲南大学文化会JAZZ研究会「NEWPORT SWING ORCHESTRA」も加わって、全9バンドの参加となりました。
早朝から始まったリハーサルの間にも、時間を惜しむように一心に練習する彼らの姿。彼らの横顔からも、ジャズに取り組む真面目さ・熱さが伝わってきました。ワクワク、あるいはドキドキ、いろんな表情が溢れる中、いよいよライブが始まりました。
暗転したステージに響く、いささかジャズっぽくないBGM。いったいこれは…?客席にもどよめきが広がるうちに、まさに格闘技のオープニングのように参加バンドが紹介されていきます。タイガーマスクの覆面をかぶったスタッフまであらわれ、会場にも笑い声が溢れました。この意表をついた演出も学生ならではのアイデアかもしれません。
このライブで驚くべきは、全体のレベルの高さ。
中学生のバンドは中学生なりに、高校生のバンドは高校生なりに、予想を上回る演奏が続きました。ソロが終わった後、お辞儀をして下がっていくソリストたちのホッとした表情はなんともかわいらしく、いかにも中高生。しかし演奏だけでなく、観客を楽しませようとMCにまで気をつかっている様子はオトナ顔負けのエンターティナーです。
甲南中学校、神戸市立原田中学校、西宮市立学文中学校の中学生バンドから、柳学園の高校生バンドと聴き進んでいくと、演奏のまとまりやパワーが格段に違ってきます。このあたりはスポーツと同じなのかもしれません。演奏者の成長が手にとるように感じられます。
休憩をはさんで、今度は大学生によるACT JAZZ ORCHESTRA、甲南高校ブラスアンサンブル部と続きます。こうなると、もはやベテランの風格。余裕さえ感じさせる演奏です。
スタンダードなビッグバンドジャズが続く中、名古屋青少年ビッグバンド「FREE HILLS JAZZ ORCHESTRA」はラテンテイストたっぷりな演奏で楽しいアクセントを作ってくれました。次いで甲南大学文化会JAZZ研究会、そしてトリは高砂高校「BIG FRIENDLY JAZZ ORCHESTRA」。充実した演奏が続き、いよいよウワサの「スウィングガール」たちの登場とあって場内の盛り上がりもいよいよ最高潮。
自身スチューデント・ジャズライブ出身のトロンボーン奏者で、今回のライブのエグゼクティブ・プロデューサーでもある中安さんも加わってのソロ回しもあり、聴き所の多い楽しい演奏でした。
「おはようございます!」「こんにちわ!」「ありがとうございました!」「おつかれさまでした!」
各バンドのメンバーたちも、忙しく立ち働くスタッフたちも、いつも笑顔と気持ちいい挨拶に溢れたスチューデント・ジャズ・ライブ。
充実した演奏の楽しさとともに、たくさんの爽やかな笑顔が強く印象に残る春の一日でした。
実行委員インタビュー ページトップへ
白樫政孝さん
「皆様のお力をもちまして今年も無事に第9回目を迎えることができました事を厚く御礼申し上げます。
このイベントがジャズらしい自由で無節操な(?)型にはまらないJAZZYな空間になればと思っております。その結果、若いミュージシャン達が自由に自分を表現してくれたら言うことはありません。今後ともご愛顧賜りますよう、よろしくお願いします」
中安航太さん
「現状、関西しか見ていないのでわからないんですが、数は多くてもなかなか高校生のためのイベントというのは少ない気がしますね。小さな活動かもしれませんが、SJL(スチューデント・ジャズ・ライブ)でちょっとでも関西の中高生のジャズシーンを活性化できたらな、と思ってます。草の根的ではありますが、まずはSJLを大きくしていくことと自分ももっと音楽的レベルを上げて、自分がお世話になってる関西に還元していきたいですね。最後になりましたが、本日お越しいただいたお客様の皆様にも、厚く御礼申し上げます」
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BandList
1.甲南中学校
2.神戸市立原田中学校
3.西宮市立学文中学校
4.柳学園高等学校
5.ACT Jazz Orchestra
6.名古屋青少年ビッグバンド
7.甲南高等学校
8.甲南大学
9.兵庫県立高砂高等学校
Question
Q1/STUDENTS JAZZ LIVEへの意気込み
Q2/バンドのセールスポイント
Q3/得意な楽曲