ビッグバンドトーク
野々村 明 これまでに私が実際に見た、聴いたバンドについて順次紹介します。
古くは30年前に来日したベイシー、サド・メル、敏子・タバキン、
ギル・エバンスなども記憶をたよりにそのうち書きたいと思います。
ビッグバンドって
ビッグバンドはポピュラー音楽、特にジャズにおけるバンド形式の一つ。一般には大人数編成によるアンサンブル形態のバンド、あるいはこの形態で演奏されるジャズのジャンルのことを指す。前者はジャズ・オーケストラ、後者はビッグバンド・ジャズと表現をすることもある。アンサンブルの形態としては、高度なアレンジとソロパートの組み合わせにより演奏されるため、即興演奏を主とするジャズ・コンボとは対極を成すといえる。ジャズのジャンルとしては1930年代と1940年代に主流となっていたスウィング・ジャズと同義語とされることも多いが、近年ではビッグバンドの形式でスウィング・ジャズ以外(ビバップ、フュージョンなど)が演奏されることも多いため、現在では必ずしも同義語とは言えない。※出典: フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」
カウント・ベイシー オーケストラ バックナンバー

ビッグバンドをやっていて知らないとモグリとまで言われるこのオーケストラは1936年からアメリカを代表するビッグバンドとして現在まで偉大な足跡を残しています。

リーダーでピアニストのカウント・ベイシーと女房役と言われたギターのフレディ・グリーンらが生み出す独特のスイング感は"オール アメリカン リズムセクション"と表現され"ベイシースタイル"というジャズのジャンルにまでなっています。2人ともすでに過去の人となってしまいましたが現在もそのスタイルが引き継がれています。言葉や譜面には決して表せない"スイング"とは何かを教えてくれます。

ベイシーは演奏をはじめる心得として、"まずテンポを決めることが肝心だ。"と、ある本にコメントしていました。ベイシーバンドの演奏のほとんどはまずベイシー本人とリズムセクションで始まり途中から管楽器が入ってきます。

ピアニシモとフォルテシモの極端な強弱差と、ある部分を意識的にテンポに遅らせて吹く管楽器群のアンサンブルが揃うと絶妙の"ノリ"を感じます。

ベイシーバンドを陰で支えてきたのは、まずはアレンジャーによるところが大きく、ニール・ヘフティ、アーニー・ウィルキンス、フランク・フォスター、クインシー・ジョーンズ、そしてサミー・ネスティコなど、これこそがベイシースタイルの素として、今日のビッグバンドアレンジのお手本と言うべき作品が山のように書かれています。特にサミー・ネスティコの作品はKendor出版社などから数多く出版されておりビッグバンド経験者は必ずと言っていいほど彼の譜面を演奏しています。歌いやすいメロディと少々メンバーが足らなくてもなぜかハーモニーがちゃんと聴こえる様に編曲され簡単に感じてしまいますが演れば演るほど奥の深さがわかるという恐い作品が多いです。

在籍したプレイヤーはレスター・ヤング(Ts)、ジョー・ジョーンズ(Dr)、フランク・ウェス(Ts)・・・・枚挙にいとまが無いので割愛します。1976年、4回目の来日から亡くなる前の年1983年の8回目の来日まで欠かさず見に行ったと思います。その後リーダーもメンバーも変わりつつも存続しています。

写真は1990年代に在籍した最高のリードトランペッター、バイロン・ストリプリング(Byron Stripling)と、2006年IAJE(国際ジャズ教育協会)カンファレンスNYでの演奏。


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