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ジャズ探訪記関西を中心に、往年の名盤を聴かせるバーから、生演奏も楽しめるレストランまで人気のジャズスポットを紹介!

vol.85
Mrs.Dolphin

なまらかわいいライブスポット
@大阪・本町

さて今回のジャズ探訪記、ちょっと珍しい大阪は四ツ橋筋、本町にやってきた。
もちろんビジネス街の中心地である。もっとも御堂筋沿いの本町とはいくらかおもむきが異なっていて、少し落ち着いた、昔ながらの会社や商店、カフェではない喫茶店も多く残っている。
ずっと昔は僕も仕事に通いつめたあたりである。
「こんなところにジャズのお店が…?」と思ったのだけど、なるほど、いましたねえ、ピンクのイルカが。

階段を下りると、地下一階が入り口。
お花が飾られていたり、気の利いた小物が並べられていたりするのでこれは…と思っていたら案の定、オーナーは女性である。
「エミちゃん」って呼ばれます、という武内エミさんがこの地にお店を開いたのが去年の11月というから、ずいぶん新しいお店である。
とはいえ武内さん、この道に入ってからのキャリアはすでに8年、梅田からこの本町に移転したのが11月。つい最近、ようやくオープニングパーティをしたばかりということだ。

武内さんご自身、シンガーとしての経験も長いそうなのだけど、「どうも自分は裏方のほうが性に合っている」と思うようになり、お店で音楽を紹介する道を選んだのだとか。
そして気づいた事は「生音が好きだ!」ということだったそうで、いまでも音には手が抜けないのだそうだ。
PAは入れない、とか入れても自分でやるというお店が多く、(もちろんそれはそれでいいのだけど)ミセス・ドルフィンでは専門のオペレータを入れて、できるだけ生音に近い音の再現に心を配っているということだ。

このごろのバーの傾向なのか、焼酎や泡盛もたくさんの種類が並んでいる。
そして、女性のお客様も多いというせいかどうか、カウンターのグラスの中には「懐中汁粉」が(笑)。
店名がドルフィンだからって海中じゃありませんよ、懐中です!
そしてメニューを眺めると「海鮮やきそば」なんてのもある。お酒が飲めない人でも、おなか減ったー!とちょいと寄れるお店なのである。
さらに武内さん、バリスタの資格もお持ちだということで、その場で挽いた豆で入れるコーヒーも飲めるという、いや至れり尽くせり。

土日には必ずライブがあり、セッションもジャズばかりでなくオールジャンル。つまりは「生音が聴きたい!」というエミちゃんの言葉通りなのである。
ご近所には広告代理店とかイベント企画の会社もあり、そんなお客様も多いとのこと、なんとなくオシャレな空気感が漂うのはそんなせいなのかもしれない。

さてさて、店名のミセス・ドルフィン。
実は僕もイルカ好き、クジラ好き。「何か理由が…?」とお聞きすると、「ピンクのイルカの伝説っていうのがありまして…」と教えてくださった。
なるほどそういうわけだったんですね、いや、さもありなん。
その答えは…、ぜひ足を運んで、直接エミちゃんから聞いてくださいね。